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松尾裕治さん

話し手

松尾裕治さん

香川大学 四国危機管理教育・研究・地域連携推進機構
客員教授
(2020年4月現在)

危機管理

2020/4/27放送ラジオ第1

テーマ平成10年高知水害の惨禍を伝承する碑とプレート(高知市・南国市)

一夜の内に「泥海」、高知水害

「高知」はかつて「河内(こうち)」と標記されていたそうです。それほどまでに高知県は昔からたびたび水害に見舞われ、人々は水害との闘いを続けてきました。きょうは平成10年に起きた「高知水害」についてお話しします。
平成10年9月24日未明から25日朝にかけ、高知県中央部は記録的な集中豪雨に見舞われ、高知市と南国市を流れる国分川、舟入川の氾濫で一夜の内に「泥海」になってしまいました。
この水害は、多くの家屋・事業所や小・中学校、県立美術館などが水没する未曽有のものでした。この災害を忘れないためにと、高知市大津ふれあいセンター前には大津地区水害記録碑が建てられ、南国市立岡豊(おこう)小学校には浸水位プレートが設置されています。

再び災害の無いことを願う水害記録碑

高知市の大津地区水害記録碑には、平成10年と昭和47年の2つの水害の浸水位が刻まれています。現地で地面からの高さを測ると、昭和47年9月の国分川決壊時の最高水位が138cmだったのに対し、平成10年9月の集中豪雨の最高水位は223cmでした。
石碑の後ろ側には、それぞれの災害が起きた年とともに、次のように書かれています。「(平成10年の)豪雨災害でわが大津地区は、未曽有の被害を蒙った。(昭和47年の)水害も想起し、再び災害の無いことを願って、地区内町内会とコミュニティ計画推進市民会議があい計り、この碑を建立する」。

学習教材の岡豊小学校浸水プレート

また、大きな浸水被害が出た南国市には災害の歴史を記したプレートが設置されています。南国市立岡豊小学校には、校門から入った正面の校舎の壁に、岡豊小学校高知豪雨記録として雨量と浸水位がプレートに記されています。
この岡豊小学校のプレートの浸水位を現地で測定すると179cmの高さでした。これは民家の軒下浸水に相当する浸水で、この地域でも大きな被害があったことが分かります。浸水位プレートは校舎内と体育館にも設定され、日頃生活する小学生や教員だけでなく、学校を訪れる人々にも水害への備えを呼びかけていますとお聞きしました。
2019年から、国土地理院が市町村からの申請に基づき、自然災害伝承碑を国土地理院地図に登録・公開しています。高知市の大津地区水害記録碑は登録されていますが、岡豊小学校の高知豪雨記録浸水位プレートは未登録です(※2020年4月27日現在)。この浸水位プレートは、身近な災害履歴を学ぶための学習教材として実際に学校で活用され地域に情報を発信されています。浸水位プレートもまた、重要な自然災害伝承碑と呼べるでしょう。

得られた教訓

これら自然災害伝承碑は、高知水害の被災状況を伝えると同時に、小学校などで、身近な災害惨禍を学ぶための学習教材として活用され、地域住民に今日の防災に活かせる教訓があることを教えてくれています。

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