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井上惣介さん

話し手

井上惣介さん

徳島大学大学院先端技術科学教育部博士課程/建設会社経営
(2020年1月現在)

危機管理 その他

2020/1/27放送ラジオ第1

テーマ2014年徳島大雪における建設会社等の災害対応

2014年徳島大雪による災害

2014年12月5日を中心に徳島県西部の山間部などで大雪が降りました。徳島県西部は県内では比較的雪の多い地域ではありますが、これほどの雪はほとんど経験がありませんでした。
大雪の影響で高速道路が1日通行止めになったほか、徳島市と愛媛県西条市を結ぶ国道192号線では、県境付近でおよそ130台の自動車が立ち往生しました。
さらに深刻だったのは、孤立集落の発生です。徳島県三好市やつるぎ町、東みよし町で、雪による倒木のため複数の集落が孤立したのです。

建設会社や電気工事会社の災害対応

集落が孤立した大きな原因は、大雪による倒木です。倒木により電線が切れて停電したため、暖房も使えず、住民は何日も凍えていました。
私はつるぎ町で建設会社を経営しており、すぐに社員総出で対応にあたりました。建設機械などを使い、道路に積もった雪や倒れた木を片付けました。地域の他の建設会社も道路の復旧作業を行い、電気工事会社は電線を直していきました。氷点下の厳しい冷え込みが続き、食べ物や水も不足する中、限られた人員で休日を返上して災害対応を続けました。
その結果、国道の立ち往生は比較的早く解消したのですが、孤立集落が解消するまでには一週間ほどかかりました。

大雪災害対応の課題

その後、私は研究の一環としてこの大雪災害への対応についてヒアリング調査などを行い、いくつかの課題を見出しました。
まず、対応にあたる人員の少なさです。自衛隊や他県からの支援もあったのですが、多くの作業員が朝早くから夜遅くまで働き続け、体力を奪われていました。このような環境では、疲労から新たな二次災害が発生するおそれも高いと思います。
また、限られた企業が複数の自治体と災害協定を結んでいたことで、現場は混乱に陥りました。大雪による災害は複数の自治体にまたがって発生していたため、災害対応要請が次々に発生したのです。このため、建設会社や電力会社では速やかな対応が困難でした。

今後の対応に向けて

スムーズな対応に向け、企業では、日ごろから体制を考えておく必要があります。たとえば、作業員が交代で対応にあたり、しっかりと休みもとれるよう話し合ったり、訓練をしたりすることが非常に大切だと思います。また、ケガをした場合などの保険の話し合いをしておくことも大切です。
混乱が生じないためには、複数の自治体と協定を結んでいる企業に関しては慎重に協定を見直すことも必要だと思います。
ことしは暖冬となっていますが、四国でも年によっては大雪による災害が発生するおそれがあります。住民の皆さんも備えを進めておくと良いと思います。1週間くらいの停電に耐えられるような水と食料を蓄えておくことが大切です。また、電気が無くても使えるストーブを1台持っておくと安心です。

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