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岩原廣彦

話し手

岩原廣彦さん

香川大学 客員教授
(2020年1月現在)

危機管理

2020/1/20放送ラジオ第1

テーマ瀬戸内海の離島の防災対応

瀬戸内海の離島、男木島の現状

瀬戸内海には、およそ3000島があり、過疎化と超高齢化等の問題が極めて深刻。香川県の離島・男木島(おぎじま)で行った調査では、高齢化等から防災意識が低かったり、自治体の厳しい財政から防災対応が十分とは言えない問題も見つかった。男木島は、高松市の北およそ10キロに位置。人口は2019年4月時点では168人。多くの離島と同様に高齢化が進んでいて、2018年の調査では、研修会や訓練などの防災活動も形骸化するなど、防災意識は高いものではありません。また、高松市が作成したハザードマップは実効性に乏しく、防災行政無線用スピーカーも音声が聞き取りにくいなどの課題があった。

男木島での防災活動

私たちは『防災避難マップの整備』に取り組んだ。2018年5月より島民の防災意識の啓発を目的に、翌年に控えた「瀬戸内国際芸術祭2019」を見据えて、島民自らが防災避難マップを作成することを提案。防災避難マップの作成は、男木地区地域コミュニティ協議会会長に就任した、Uターンした40歳代の男性が中心となって行われた。防災避難マップは、高齢者の意見や子供の目線も取り入れた防災情報と、観光客にとってもわかりやすい島内観光情報(瀬戸芸の展示場)を盛り込んだ内容で、観光客の評価も高いものになっている。

産業基盤の有無による対策の違い

男木島は産業基盤が乏しい離島。そのような離島においても「瀬戸内国際芸術祭」などをきっかけに、 ITビジネス従事者等の若年層がUターンやIターンする事例が少しずつ増加。今回の防災避難マップの作成も、若い世代が中心となることで、柔軟な発想のもと、防災情報と観光情報を織り交ぜた多面的な情報ツールにすることが出来た。また、島民の多くが参加したことで防災意識も格段に高まった。産業基盤があり財政的にも比較的裕福な香川県の直島町では、防災インフラも整備されているとともに、「直島町ハザードマップ」を作成して全戸に配布。そして、国の過疎対策に係るソフト事業等を活用することで、タブレット端末を使用した生活に役立つ配信サービスを無料で行う。これは行政主導型の防災対策ともいえる。

離島の防災で今後大切なこと

離島の多くは産業基盤がなく若年層の就労先がないため過疎化や高齢化が進むとともに、自治体の厳しい財政難もあり、防災対策は十分な状況にはない。男木島や直島のように離島における防災・減災対策は、産業基盤の有無や財政状況にかかわらず多様性がある。離島として一律の防災対策ではなく、それぞれの条件に見合う防災対策を島民と行政がアイデアを出しながら見出すことが大切。

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