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話し手

光原弘幸さん

徳島大学大学院 社会産業理工学研究部
講師
(2019年1月現在)

危機管理

2019/1/28放送ラジオ第1

テーマ ICTを活用したリアルな避難訓練

音声の公開は終了しました音声の公開は終了しました  

新しい避難訓練へ

日本は防災教育に熱心な国です。例えば、避難訓練も代表的な防災教育のひとつです。
学校や職場、地域で定期的に実施されており、災害から自分の命を守る下地を作ることにつながります。
しかし、避難訓練は指定された経路で避難場所に向かうといった単調なものになりがちです。このような避難訓練が繰り返されれば、参加者の真剣さが薄れていきかねません。今、“命を守ること”を真剣に考えられる、新しい避難訓練が必要です。

ICT+避難訓練

「もしこの道が通れなかったら」「もし負傷者を見つけたら」など困難な状況を想像し、「どうしよう?」を考えながら避難訓練に参加していますか?
実際の避難では、想像していなかったことが起こりえます。防災教育において重要なのは、さまざまな災害状況を想像(想定)し、その状況を克服するベターな解決策を考えさせることではないでしょうか。
しかし、「難しいことは考えたくない」と思う人もいるでしょうし、災害状況を想像するのも簡単ではありません。そこで私の研究グループでは、デジタルゲーム、VR(Virtual Reality:仮想現実)やAR(Augmented Reality:拡張現実)といったICT(情報通信技術)を活用し、災害状況(架空)をリアルに見せて疑似体験してもらう避難訓練を開発・実践しています。

開発した避難訓練

これまで徳島県内の小中学生を対象に、ICTを活用したリアルな避難訓練を実施してきました。
例えば、
(1) ゲーム型避難訓練
タブレットをもった参加者がある場所を通りかかると、災害状況を描いたコンテンツが再生され、その状況に対してどう判断するかを参加者に問います。たとえば、ブロック塀倒壊により路地を進むことができない状況に対して、参加した小中学生は、住宅密集地を避けてできるだけ広い道で避難するなどしていました。判断によってシナリオ(次にどのような災害状況が発生するか)が変わるなどのゲーム要素を盛り込んでいます。
 「ゲームならやってみようかな」と思う人を避難訓練に取り込みながら、さまざま災害状況をリアルに疑似体験してもらうことをめざしています。
(2) AR型避難訓練
HMD(Head-Mounted Display)やスマートフォン越しに見た風景に、炎や倒壊したブロック塀、水面などを重ねて表示し、目の前に災害が広がっているように見せることができます。ゲーム型避難訓練の拡張版で、リアリティのさらなる向上をめざしています。

避難訓練を追求して命を守りたい

訓練に参加した小中学生の表情は真剣そのものでした。制限時間のある中、「負傷したお年寄りを助けるか?」や「家族の安否確認のために自宅に戻るか?」といった状況(自助と共助の狭間)で迷いながらも、自分たちの納得のいく判断にたどり着いたようでした。
ICTを活用したリアルな避難訓練を通じて、災害を正しく恐れ、判断の引き出しを増やしたり、普段からできる防災につなげたりしてもらいたい。誰もが気軽に始めることができ、“命を守ること”を真剣に考えることができる避難訓練をこれからも追求していきます。

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