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話し手

岩原廣彦さん

香川大学 創造工学部
客員教授
(2018年7月現在)

風水害 危機管理

2018/7/30放送ラジオ第1

テーマ 避難情報が発令されたらすぐ避難!「マイ・タイムライン」を確実な避難につなげる

マイ・タイムライン(事前防災行動計画)とは

「マイ・タイムライン」の「タイムライン」は、『いつ』、『誰が』、『何をするか』に着目して、防災行動とその実施主体を時系列で整理した計画のことです。
本来は行政や民間などの防災関係機関が連携して行うことを目的としたものですが、「マイ・タイムライン」はこれの家庭版としたもので、家族の被害を最小限にするための事前防災行動計画といえるものです。
簡単に言えば『いつ』、『避難をするか』ということを家族全員で決めておきます。
以前にも「マイ・タイムライン」についてご紹介しました。そちらもぜひご覧ください。

  • ≫マイ・タイムラインを作ろう! ~梅雨前線や台風による大雨に備える~(2017/6/12放送)
  • 「被災するイメージ」を持って、早めの避難を!

    今回の西日本豪雨で感じたことは、「避難行動を起こすことを早めにしていれば助かった命が数多くあったのではないか」ということです。
    岡山県倉敷市の水害では、9割の方が高齢者で、ご自宅の2階に上がることもできずに犠牲になりました。
    この地域ではハザードマップは事前に作成されていましたので、本来、被害は「想定内」であったはずです。
    しかし、これほど被害が大きくなってしまったのは、避難行動が遅かったことが一因かと思います。
    ハザードマップで自分の地域が浸水エリアにあることは知っていたけれども、「自分自身が被災するイメージ」がなかったのではないでしょうか。

    マイ・タイムラインを作った後の課題

    「マイ・タイムライン」を作成していても、いざというときに実行に移せるかどうかは、作成時に自身にとっての最悪のシナリオをイメージできていたかどうかです。
    最悪の状況下でも被害を避けるという意識にスイッチをいれることが出来るかが左右されるのではないかと思います。
    今回の豪雨で土砂被害があった香川県坂出市内の地域でも、2017年末に住民50人くらいを対象に「マイ・タイムライン」を作る勉強会を行ったところでした。
    今回の被害調査でその参加者に避難状況のヒアリングをしたところ、避難勧告が出ていたにもかかわらず、避難をしなかった方がほとんどでした。
    その理由として、「避難情報が避難指示ではないからまだ時間的余裕があると考えていた」という声が多くあがりました。
    勉強会では「避難勧告が発令されたら、避難所へ移動する」と「マイ・タイムライン」を設定したのに、それが生かされていなかったことが分かります。

    マイ・タイムラインを実効性のあるものにするためには

    1つの要因には、一度出た大雨警報が注意報に変わったり、また警報に戻ったりと、情報が次々と変わったことなどから、「大したことはないだろう」という「正常性バイアス」が働いたことが考えられます。
    また、地区ごとで避難所が決められていますが、別の地区の避難所の方が自宅に近いため、そちらに行きたかった、と躊躇した方もいました。
    「マイ・タイムライン」は作って終わり、ではありません。
    作成したものが、そのとおりに出来るのかについての訓練を家族全員で行い、出来ないところがあれば、改善をしていくことが大切です。
    また、いざ災害が起きそうなときは躊躇せずに行動に移す。
    そのきっかけとなる行動は、自分の地区ではどのようになるのか、今一度確認する必要があると言えます。

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