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話し手

岩原廣彦さん

香川大学 危機管理先端教育研究センター 副センター長
(2017年6月現在)

風水害 危機管理・情報

2017/6/5放送ラジオ第1

テーマ FCP(Family Continuity Plan:家族継続計画)を作ろう!~梅雨前線や台風による大雨に備える~

音声の公開は終了しました音声の公開は終了しました  

FCP (Family Continuity Plan:家族継続計画)とは

FCP(Family Continuity Plan:家族継続計画)とは、企業や組織のBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画・業務継続計画)の家庭版です。簡単にいいますと被災した場合の家族の生き残り計画といえるものです。地震や津波などの災害が起こったときの対応方法についてあらかじめ家庭内で決めておく計画のことです。昔から「備えあれば憂いなし」といわれていますが、いざ、災害に遭遇した時に、とっさに正しい判断をすることは非常に難しいことです。普段から対応方法を想定していると、正しい判断と行動を取ることができます。

FCPの作り方

FCPの作り方は、家族全員で話し合って決めることです。それぞれの家庭毎にその内容は変わります。例えば、要配慮のおじいちゃんやおばあちゃんがいるご家庭と、赤ちゃんがいるご家庭とでは内容が変わります。ご自宅の有る場所のハザードは何か、行政が配布している防災マップなどを見て、身の回りの危険について家族で日ごろから話すことが大切。また、家族の命の守るための計画作りですから、組織のBCPと違い、作成途中で壁につきあたり、作成を辞めてしまうことはまずないと思います。最後までしっかりと作り上げると思います。FCPで考えるべき重要なことは3点あります。第一には、自分と家族の生命を守ること。第二には、家族の被害を最小限にすること。そして、第三には、できるだけ早く元の生活ができるようにすることです。そして、自分たちがどのような被害に遭遇するのかをイメージし、被災する前に準備しておくことと、実際に被災した場合の対処方法とに分けて考えておく必要があります。

大雨を対象としたFCPの視点

大雨では、河川やため池の氾濫、土砂崩れの被害が考えられます。大雨の場合、地震(「突発型災害」)と違い、事前に気象情報によって予測できるので、備える時間と安全な場所に避難する時間的猶予がありますので(「進行型災害」)、それに見合った内容にしなければなりません。大雨を対象とした被害から、具体的な生き残るための資源(要素)として、BCPではヒト・モノ・カネ・情報の視点で緊急事態に備えます。FCPにおいても基本は同じです。

大雨に備えるFCP

大雨の場合、地震とは違い、携帯電話が繋がりにくく家族と連絡が取れないなどの状況はまずないと考えられます。
このため、
(1)ヒト:家族の安全や健康に関する視点では、
・家族構成と要配慮者の有無による避難を始めるタイミングとどこに避難するのか
(避難を始めるタイミングは、早め早めを心がける。大雨の最中に避難することは却って危険です)を決めます。
また、
・避難する場合に持参する、家族の命に関わる必要物資(薬やミルク)などの選定。
・万が一避難できずに被災した場合の家庭内での緊急避難訓練(要配慮者の2階への移動)などがあります。
(2)モノ:住宅や持ち物・物資に関する視点では、
・自宅の場所が、ハザードマップなどで、大雨による河川氾濫の浸水域や土砂災害などのような危険性があるかの事前確認です。
そのほか、
・電気・ガスが使えないときに備え、ラジオ、懐中電灯、電池、カセットコンロ、ライター、マッチ、毛布、食料などの準備があります。
(3)カネ:お金・財産に関する視点では、
・最小限の手元現金の確保、
・損害が発生した場合にそなえ保険への加入も大切です。
(4)情報:情報と記録の視点では、
・正確かつ迅速な、天候情報の入手方法の確認や、
・写真など家族の思い出で特に大切なものの選定です。

これらのことについて、家族全員で話し合い、出来ることから優先順位をつけて備えていくことが大切です。また、FCPにまとめたものが、その通りに出来るのかについての訓練も家族で行い、出来ないところがあれば、改善をしていくことも大切です。災害を自分のこととしてとらえる「我がこと」感が大切です。お子さんがいるご家庭では、学校で学んだ防災の基礎知識を、家族の生き残り計画作成を考える中で、地域のことを知るとともに、防災の応用力を考える場となります。家族全員でFCPを作成してそれを、家族全員が常に携帯しておくことを心がけていただけたらと思います。

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