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喜多 賢治

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」トークライブin隠岐

アナウンサーの喜多賢治です。

11月27日に隠岐の海士町で開かれたトークライブ、大盛況でした!

会場に来られなかった皆さんに向けて、その模様をダイジェストでお届けします。

 

海士町のゲストは、三浦胤義役の岸田タツヤさん。

そして、藤原秀康を演じる星智也さんです。

この日は、後鳥羽上皇が島に渡って800年経つのを記念して作られたシャツを着て登場!

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観客席には、隠岐諸島や島根県内だけでなく、東京や大阪からもお客さんが詰めかけてくださいましたが、お二人の登場に、皆さんニコニコの笑顔に。

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そして、NHK松江放送局のスタジオには、三浦義村役の山本耕史さん!

ドラマでは終盤さらに存在感が高まり、主人公・北条義時の敵か味方かわからなくなってきている義村。ご自身はどう捉えているんですか?

 

山本さん「敵か味方か、本当にわからないですよ。最終回を迎えた時にどう感じるかというのは、僕も見てみて、もしかしたらこっちだったのかなって、思えるような結末にもなっているんじゃないのかなと思う」

 

策略を巡らす兄と、振り回されながらも懸命についていく弟。

これから承久の乱に向けて、兄弟の関係はどうなっていくんでしょう?

 

岸田さん「胤義は兄のことをなかなか理解できないんです。この時代、人を裏切るのは当たり前のことなんですけれど、それがあまりにも軽やかで多いんですよ。今後は、三谷節でどう描かれるかというところですが、兄とはケンカのようなことがあるのかもしれないですね、もしかしたら」

 

山本さん「胤義とのシーンで、ニ人の絆ってこういう形であるんだなという、そんなシーンも生まれましたね。(どんな場面か)全部、今しゃべってもいいんですけどね」

それはストップです、山本さん!!

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大河ドラマ初出演となった岸田さん。不安もあった撮影現場で支えになったのが、山本さんだったそうです。

 

岸田さん「僕は途中から入っていきましたし、あの輪の中に入るのにすごく不安だったんですけども、役とは裏腹に耕史さんがいつもそばにいてくれて、いろんなアドバイスをくださって、僕はようやく大河の一員になれたなと思っています」

 

山本さん「どう映っているんだろうっていう不安もあったと思うんですけど、そこが初々しくて良いっていう部分もあるので、変に色んなことを学んでやるよりは、今の岸田君のままで良いんじゃないかなって」

 

岸田さん「時代劇に所作はあるけれど、それを破っていた人も当時実際にいて、だから岸田君が胤義として動きやすいように動いてくれたら、それが時代劇になるよと。すごく縛られていたのを解いてくれたのが、耕史さんでした」

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星智也さんが演じる藤原秀康は、ドラマの最終盤に登場するキーパーソンです。

「承久の乱」では、朝廷軍を率いて、幕府軍と対決します。

 

星さん「歴史上かなり精通している方でないとご存じないかもしれませんが、後鳥羽上皇の懐刀です。楽しみにしていただけたら」

 

舞台を中心に活躍されてきた星さんも、今回が大河ドラマ初出演。

歌舞伎で活躍する尾上松也さんとの共演は、大きな刺激になったといいます。

 

星さん「すごくリラックスして、笑顔の絶えない現場だったので、すんなり入ることが出来ましたね。こういう場合は上皇に対してどういう姿勢を取るのがいいのか、目線としてはどの位置を見るのが良いのかとか。相談しながら、もう少し間をおきましょうか、とか。松也さんも、そっちの方がありがたいですね、とか。とても楽しかったです」

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撮影の際には、時代劇ならではの大変さもあったそうですよ。

「よろい」について、こんなトークも。

 

星さん「時代劇は舞台でも演じますけれど、あそこまで本物の重さがあるとは。岸田さんはかぶとを着けるシーンもあったから」

岸田さん「25キロから30キロくらいあるんですよね。昼休憩になると、脱がせてもらうんですよ。無理、無理って。でも、耕史さんは面倒くさがって取らないんですよ。重いのに」

星さん「それは筋トレなんですか?」

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山本さん「脱いで、また着る方が体力を奪われる。だからうまく使うと、(あごをよろいの上に乗せて)こうやってうまく休めるんですよ。これで弁当も食べられますし、着たままトイレも出来ます」

岸田さん「僕は全部レクチャーしてもらいました!」

 

そして、SNSで大きな話題となった、ドラマ内での「山本さんの肉体美」についても、

市原隼人さん(八田知家役)のまねを交えながら語ってくださいました!

 

山本さん「市原君が『裸のバトンタッチしますよ』。どういうことかなと思ったら、前のシーンで(アドリブで)脱いでいたっていう。僕は、なぜか脱いでいる義村というト書きだったんですよね。(三谷さん)またやったなっていうか。でも、三谷さんの脚本には必ず狙いがあるんですよ。例えばすごく重たいシーンを、重たくない方に引っ張っておいて、重たさを倍増させるとか。振り幅を持たせるためにやったりするんですよね」

 

そして、二度あることは三度ある?ドラマでは今後も「肉体美」を見せるシーンがあるのだとか・・・!

 

山本さん「次はね、監督が『このシーンは脱ぎたい』と言ってきて。監督に脱がされた」

星さん「録画ですね、もうこれは」

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ドラマの撮影中、岸田さんは特に苦戦したシーンがあったそうです。それは・・・。

 

岸田さん「起請文を吐き出すシーンで、僕だけ実は飲んでいないんですよ。なので、皆がめちゃくちゃ面白く吐いているのを、笑わずに耐えるのが大変でした。市原さんは、本当に吐くんですよ!指を突っ込んで」

山本さん「どうやるのが一番面白いのかなと思って、『自分の指を物だと思って渡したらいいんじゃない?』って言ったら、やってくれて。監督ものってきちゃって、いつもより何回も撮ったんだよね。そうしたら、終わった後、市原君が『こんなもの、何度もやるもんじゃねえ・・・』」

 

今回のトークライブに合わせて、三人は後鳥羽上皇ゆかりの地を訪問しました。

山本さんは、隠岐に渡る前に上皇が滞在したという港周辺で感じたことを語ってくださいました。

 

山本さん「京で本当にみやびな立ち位置にいた人、ものすごく活躍していた人が隠岐に行く、切なさみたいなものもきっとあったんだろうなと、思いましたね。

今後の山場は、承久の乱。本当に重要な土地なので、そういった意味でもこの地に来て、この土地の空気を吸うことで、撮影は終わっているんですけれど、ふくよかな気持ちになりました」

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一方、岸田さんと星さんは、隠岐で上皇の足跡をたどりました。

まず訪ねたのは、後鳥羽上皇が上陸したとされる、海士町の崎地区。

 

星さん「船で渡った日は、海がしけて揺れがすごくて、少し上皇の気持ちを体感できたように思いますね」

岸田さん「水がめちゃくちゃきれいなんです!」

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一夜の宿を探す間に、上皇が腰かけたとされる石の前で、思わず二人が正座する場面もありました。

 

星さん「秀康と胤義として、お参りしました」

岸田さん「この写真、後で欲しいなあ」

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島で19年間を過ごし、亡くなった後鳥羽上皇。そのお墓も残されています。

上皇の生活を献身的に支えたと伝わる島の有力者、村上家の48代目、村上助九郎さんが

案内してくださいました。83歳の村上さんは、いまも墓所を毎日掃除し、守っています。

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<神社参拝>

旅のしめくくりは、後鳥羽上皇がまつられている隠岐神社です。

 

星さん「船から降りた瞬間から、本当に穏やかで温かい空気というものを感じて、そういう風土や人柄の町ですよね」

岸田さん「上皇も、きっと癒やされたと思います。ここで19年もの月日を過ごして人生を終えられたというのは、この島の人たちや風土があったからだと思う」

 

トークライブでは、サプライズで、後鳥羽上皇を演じる尾上松也さんからのスペシャルメッセージと「後鳥羽上皇クイズ」も!皆さんにも、その中から1問出題しますね。3択です。わかりますか?

 

【問題】私(後鳥羽上皇)がドラマに初登場した時にやっていたことは何?

 1.羽根つき 2.蹴まり 3.やぶさめ

 

そして、いよいよクライマックスを迎えるドラマ。

最後に、今後の「鎌倉殿の13人」の見どころなどを語っていただきました!

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星さん「藤原秀康は、後鳥羽上皇の最終兵器だと思っています。一騎当千の武将だと思っていますので、その男がどんな男なのか、楽しんでいただけたらと思います」

 

岸田さん「後鳥羽上皇がここにたどり着かなかったら、このつながりが生まれなかったと思うと、本当に運命だなと。隠岐は人が温かいし、海がきれいで、食べ物もおいしくて、本当に大好きになりました」

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山本さん「本当に集大成というか、ここが最後の山場。そういう承久の乱というところを描くので、そこで、それぞれの思いがある男たちが、どう立ち回って、どうぶつかって、どういう風にすり抜けあうのか。絶対に見応えのある回になっていると思うので、一緒に心を動かして、見届けてくれたら、うれしいです」

 

星智也さん、岸田タツヤさん、山本耕史さん、本当にありがとうございました。

そしてご来場の皆さん、隠岐の皆さん、ありがとうございました!

これからの「鎌倉殿の13人」、承久の乱。ますます目が離せませんね!!

 

 

 

 

投稿者:喜多 賢治 | 投稿時間:16:20

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