館林 ”スーパー竹とんぼ” 常識を越えた飛距離 その秘密は?
- 2022年12月13日

子どもの時に一度は遊んだことのあるであろう「竹とんぼ」ですが、より高く、遠くに飛ぶように改良された「スーパー竹とんぼ」と呼ばれるものがあると聞き、愛好家を訪ねました。
いったい、どんな、竹とんぼなのか???
(前橋放送局映像取材 林拓美/2022年12月取材)
驚きの飛距離「スーパー竹とんぼ」

滞空時間20秒以上。風に乗れば飛距離は100メートルを超えるとのことです。
肉眼でも見えなくなるまで遠くへ飛んでいくので、撮影は非常に難航しました。
なぜそんなに飛ぶのか?

スーパー竹とんぼ作りを始めて16年になる、戸崎昇吾さんの制作の様子を見せていただきました。


「スーパー竹とんぼの魅力はなんですか?」

「すべて手作りで作っているのですが、工夫次第で飛ぶ距離が全然変わるんです。
ああした方がいい、こうした方がいいなどと考えながら作れることが楽しいです」
秘けつ①羽の回転力を上げる

羽の先にはおもりを付けます。
遠心力で回転する力を増すことで飛ぶ力を上げます。
戸崎さんがおもりに使うのは、鉄より重いタングステンです。
秘けつ②飛行の安定性を上げる

左右の羽の重さや形が均一になると、竹とんぼが飛んだときの体勢が安定し、長い時間の飛行を保つことができます。少しずつ削りながら左右の重さを均一にしていきます。
早速、飛ばしてみる




「やっぱり自分で作って、長く飛ばすことができるとすごくうれしいです。
もっといい竹とんぼを作って、大会で成績を残したいです」
竹とんぼ名人の集い

戸崎さんが所属するのは、館林市を拠点に活動している「上州竹とんぼの会」です。
飛距離や滞空時間などを競う全国大会で、数多くの入賞者を輩出しています。
次世代に継承を


上州竹とんぼの会は、毎月2回子どもたちに竹とんぼの作り方の講習会を行っています。
戸崎さんも毎回楽しみに参加しています。
"スーパー竹とんぼ" 周囲にはいつも笑顔が


「竹とんぼを作って子どもたちが笑顔で飛ばすのを見ると、教えることに
やりがいを感じます。私もまだまだ竹とんぼ作りを続けていきたいです」
そして、次世代へ

取材を通してスーパー竹とんぼは、大人も子ども引きつける、まさに「スーパー」な竹とんぼだと感じました。この魅力ある竹とんぼを、これからもずっと、引き継いでほしいと願っています。