高崎 ひょう被害受けた "ブランド桃" 収穫7割減も出荷最盛期
- 2022年07月25日

「ほっとぐんま630」でお伝えしている「菅原が行く、中谷が行く」。
今回、菅原が行ってきたのは、桃の生産地、高崎市です。6月に降った「ひょう」で大きな被害を受けましたが、地域一体となっておいしい桃を届けようとしています。その生産者の方たちの元へ、向かいました。
(前橋放送局キャスター 菅原成美/2022年7月取材)
季節の味

甘い香りがして、みずみずしい桃が集まっているのは、高崎市の桃の選果場です。

今がまさに出荷の最盛期です。JAたかさきの選果場は毎年、桃の出荷の時期に合わせて、6月下旬から8月中旬にかけて開かれています。桃の大きさや形、傷の状態などを選別し、箱詰めにして県内の市場などに出荷する作業が行われていました。

私も微力ながらお手伝いさせて頂きました!
選果場には桃を買い求めに来る人の姿も。

買いに来た男性
「地元のものだけど、新鮮で全然違います。これがくると夏だなって感じるね」

JAたかさき管内では現在、17軒の生産者が桃を栽培しています。

ことしのでき具合はどうだったんでしょうか?

JAたかさき 野菜センター 倉林宏敬さん
「梅雨っぽい日もあったんですけど、晴れの日が多かったので味は相当おいしいです。ただ、ことしは6月の“ひょう”で、7割くらいが被害にあってしまい、例年の半分以下か、それより少ない出荷になっています。本当に物がないといってもいいくらいです」
ひょう被害 泣いても泣ききれない

高崎市では6月2日、短時間に大量のひょうが降り、出荷前の桃が被害に遭いました。
どんな被害だったのか、生産者の1人が取材に応じてくれました。

高崎市西部の桃の生産農家、櫻井照泰さんです。櫻井さんの畑でも、ひょうの被害で収穫量は例年と比べ激減しているといいます。
JAたかさき 桃生産部会長 櫻井照泰さん
「収穫した時、ひょうが当たっているのが、10個中、7~8個あった。傷がつくともう製品にはならない。こんなひどい被害は生まれて初めてで、泣いても泣ききれない」

丹精込めて育てた桃への被害にショックを隠さない櫻井さん。
それでも味には絶対の自信を持っています。


「傷がついてしまっているものでも、味としては?」

「変わらない。生き残った桃だからね。1年苦労をかけているからね、大事に食べてもらいたいね」
1400年の歴史!?
その思いが込められた、この地域での桃は「剣崎桃」と呼ばれる「ブランド桃」。
実は、長~い歴史があるという説も。


「桃は、観音塚(古墳)、あそこに1400年前の種が出土したと言われている」

「古墳から!?では、1400年くらい前から、この地域では桃が作られていたかもしれないということですか?」

「そうだね」

「なんか、ロマン(がある)!それだけこの地域っていうのは、桃を作るのに…」

「適してたんだろうね、たぶんね」

そのお味は、いかに…。

高崎が誇る剣崎桃!甘い香りが…。あ、果汁が…あふれてくる。。。
しゃきしゃきとした歯ごたえもあって、たまりませんね~

「大切に食べてね!」

「大切にいただきます!」
最盛期を迎えたこの剣崎桃。8月中旬ごろまで楽しめるということです。
ことしはかなりの品薄で手に入れるのが難しい状態なんですが、JAたかさき管内の直売所などでは販売されている所もあるということです。
