富岡 ウクライナ支援を御朱印で 避難民最多のポーランド支える
- 2022年05月31日
「ほっとぐんま630」でお伝えしている「菅原が行く」、「中谷が行く」。今回は、菅原が前の週に出演した時から気になっていたある現場に行ってきました。
取材を深めると「支える側を支える」ことの重要性を感じました。
(前橋放送局キャスター菅原成美/2022年5月取材)
"すきです ぐんま"で気になった!
「続いては、すきです ぐんま」
私が出演する週の「すきですぐんま」で次のようにご紹介した、こちらの写真。
「ウクライナ国旗をイメージして青と黄色を基調にしています」
御朱印でウクライナを支援しているという内容でした。
どんな取り組みで、どんな方が関わっているのか、もっと知りたい!
ということで、菅原立ち上がり・・・。
早速、現場に向かいました。
御朱印 すべて集めて1つのお経に
訪ねたのは富岡市の長學寺。
御朱印はお金を箱に入れて自分でもらえるようになっていました。
では私も…。
ありました!「すきですぐんま」の写真で見た青と黄、ウクライナカラーの御朱印です。
御朱印をいただいたところで、写真を送ってくれたご住職を訪ねました。
生沼善裕(ぜんゆう)さんです。
長學寺 住職 生沼善裕さん
「18のお寺さんの協力のもと行わさせて頂いているので、18種類の御朱印があるということになります」
この御朱印、18のお寺それぞれにお経の一部が書かれていて、すべてを集めると、平和を祈るひとつのお経が完成します。4月からの期間限定です。
授かりに来た人たちからの納金や募金が支援に役立てられるということで、発案者の生沼さんに、その思いを伺いました。
長學寺 住職 生沼善裕さん
「平和について考えるきっかけとなり、また、現地の方の平和・安穏を願って各お寺さんを巡ってお参りして頂けるとありがたいと思っています」
今、その支援の輪が広がっています。
御朱印を授与する寺以外にも11の寺が募金箱を設置し、ほかの寺院も参加したいと考えているそうです。
支える 隣国ポーランドの役割
住職の生沼さんから「取り組みを支えるキーパーソンがいる」と聞いて向かったのは寺に近い市内の貸衣装店です。
夫婦でお店を営む、高野陽子さんとアンドリューさんです。
この2人が、ウクライナ支援の窓口を務めています。
アンドリューさんの出身は、ウクライナの隣国・ポーランド。ウクライナからの避難者が世界で最も多く、5月17日の時点で339万人に上ります。
アンドリューさんの家族や親戚は中部・シェラツ郡の役所で避難民の支援に当たっています。その家族などの話から、支援物資が大都市に偏りがちで、シェラツ郡などの地方までは行き届いていない現状をアンドリューさんは知りました。
アンドリュー・クザイさん
「結構大変ですね。やっぱり(国境に)近い町だと本当に食べ物がなく、物資が全体的にもないし。あの場所だけだと、やっぱりパンクしちゃうんですね」
私たちの支援の形
遠く離れた群馬の自分たちにも出来る支援はないか。
交流があった住職の生沼さんの考えを聞き、現地との「橋渡し役」になったのです。御朱印で得たお金で購入した支援物資は、ポーランドの親戚を経て避難しているウクライナの人たちに届けられます。
アンドリュー・クザイさん
「(避難した人たちが)国に戻るのがもしかして1年、2年、5年かかるかもしれない。すごく長い期間になります」
高野陽子さん
「皆さんの小さな力が、たくさんの力になってウクライナの方々に届けられると思います。なので、少しでも、お寺の方に足を運んでいただけたらうれしいです」
アンドリューさんの話を聞いて、今、支援に当たっている方々を支えることも、ひとつの重要な「支援の形」なのだと改めて感じました。
御朱印授与の期間は、6月30日までとなっています。
参加している寺院については、こちらのQRコードからご確認下さい。