富岡 旧富岡倉庫に新たな観光拠点 障害者が働く場にも
- 2022年05月27日
「ほっとぐんま630」で新年度からお伝えしている「菅原が行く」、「中谷が行く」。富岡市にある歴史的建造物、旧富岡倉庫周辺の整備が完了し、4月にはカフェもオープンしたということで今回は私、中谷が早速行ってきました。
(前橋放送局キャスター 中谷実夏/2022年5月取材)
旧富岡倉庫の観光拠点 グランドオープン
「上州富岡駅から歩いてすぐの場所にある旧富岡倉庫へやってきました!芝生が一面に広がっていて、とっても癒やされます」
明治から大正時代にかけて建てられた旧富岡倉庫。かつては繭や玄米、大豆などの保存に利用されていました。市では12億円近くをかけて整備し、5月15日にグランドオープンしました。
2019年には、3号館が土産物店としてリニューアル
おととしには、1号館が富岡製糸場の情報を発信する施設に生まれ変わりました。
カフェもオープン
「あちらの建物はカフェに生まれ変わったということで、行ってきます!」
「すてき!この天井のデザインと木がとってもおしゃれですね。私は隈研吾さんの建造物が好きなのでなんだか気分が上がります」
大正12年ごろに建てられた2号館の店内は、世界的な建築家、隈研吾さんの事務所が設計しました。
あやとりのように白く張り巡らされているのは補強のための炭素繊維です。糸の町、富岡にふさわしいデザインを意識したということです
メニューにも地元ならではのものが。
養蚕に使われる桑の葉を使った「桑の葉オレ」や・・・。
フランスの技術を導入して設立された富岡製糸場にちなんで「ガレット」などが用意されています。
「おいしい!抹茶の味に似ている気がしますね。渋みと甘味が合わさっていて飲みやすいです」
障害者が働ける場所を
カフェを運営しているのは、障害者雇用を担っている会社です。
市は障害者の働ける場所が増えることを期待して、この会社を選びました。
現在は12人の従業員のうち2人が障害者です。
料理担当 若松佳奈さん
「ここは障害に対しての配慮をしてもらえるので働きやすいと思います。こういう歴史的な場所で働ける機会はあまりないので、とても光栄というか、うれしいです」
新商品の開発など担当 山住高広さん
「私は通院などに配慮してもらっています。地域の障害者の方たちが働ける場所はそんなに多くないので、ここが情報発信基地のような形で障害者が働ける場をつくりながら、上州富岡の地にしっかりと根づいて、地域の方から応援していただけるようなお店になったらいいかなと思います」
カフェでは、2024年までに従業員36人のうち、22人の障害者の雇用を予定していて、6月は新たに6人の障害者を雇うことにしています。また、旧富岡倉庫では週末にマルシェなどのイベントを行って地域を盛り上げていきたいということです。