2021年3月15日

2021年03月15日 (月)震災10年インタビュー③「原発事故がもたらしたもの(開沼 博さん)」(川崎 寛司)



東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所の事故から10年。
3月5日から毎日、この問題に最前線で向き合ってきた人たちのインタビューをお届けしました。
第3回の3月9日(火)は、原発の廃炉やトリチウムという放射性物質を含んだ水の処分などについて地元の立場から発信をしている、福島県いわき市出身で、立命館大学准教授の開沼 博さんです。

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地域で、いま、原発事故にどのように向き合っているのか、伺いました。
以下に、開沼さんのインタビューの一部を記させていただきます。

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いろいろ変化はある。10年たって、実際多くの人にとっては日常が戻ってきて久しい。「10年前のこと」と、良い意味でも悪い意味でも、風化している。特に子どもにとって10年前というのは、高校生でも幼稚園、保育園に通っていた時の思い出があるかないか。

これからそういう世代がどんどん増えていくと、そうした若い世代にどのような教訓を伝えられるのかは、あの経験をした人たちに課された大きな課題なのかなと思っています。

一方、震災と原発事故が起きたが故に、前向きに感じる変化もあります。

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何となくファンのような気持ちになって福島を支えていこうという動きは、震災原発事故がなかったら、おそらく、これほど福島に対してなかったのではと思います。今、私の周りには、福島ファンのオジサンたちがいろんな形で活動などをしています。

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(去年、福島県双葉町に開館した『東日本大震災・原子力災害伝承館』を訪れる人たち)

彼らは、ボランティアや仕事・出張で福島に来て、すごく気に入ったから、プライベートの休みも福島に通うようになった。そうすることで地元の人との関係ができて、そのつど訪れ、泊まって一緒に飲むとか。そういう良い形で、(福島の)内側と外側の交流が生まれてきたことは、重要なことと思っています。

川崎)群馬県の人たちができることはありますか?
福島に来てもらうことが大事。実は、先日、福島の原発周辺地域に私が仕事で行った時に、高崎にある高校の生徒たちが学習旅行で訪れ、とても熱心にいろいろなところを見学していた。

こうした活動も生徒たちの保護者の皆さんの理解があってのことだと思うし、そのような子どもたちが聞いたことを「伝える」ことは、大人たちも聞いて感化されたりする。
ちょっとしたきっかけで、福島だからこそ学ぶことがあるのかもしれないし、逆に福島にいる私たちが、群馬に伺った時に新しい発見があるかもしれない。
新しい出会いや可能性が待っていると思うので、ぜひ福島に来ていただき、またこちらからも群馬に赴くという動きが活発になればな、と思っています。

以上、開沼さんのインタビューでした。開沼さん、ありがとうございました。

 

投稿者:川崎寛司 | 投稿時間:19:00 | カテゴリ:川崎寛司 | 固定リンク

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