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これからの人生を豊かに!
中高年から始める終活5つのポイント

これから先の、長い人生をよりよく生きるために終活をはじめてみませんか。
終活の5つのポイント教えます。

公開日:2019年11月21日

“終活”と聞くと「元気だからまだまだ先のこと」と思ったり、
「縁起が悪い」とネガティブなイメージを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ところが、今、中高年からはじめる終活が注目されています。
というのも、終活することで、先の長い人生をより充実させることに繋がるから。
中高年からはじめる終活で、おさえておきたい5つのポイントを
終活カウンセラーの武藤 頼胡(よりこ)さんに教えてもらいました。
50代前半の主婦Aさんの経験談もご紹介しながら、中高年から終活を始めるメリットをお伝えします。

“終活” 、何から始める?

終活といっても、どこから手をつけたらよいか悩む方が多いのではないでしょうか。
50代前半のAさんは、夫と息子2人の4人家族。子育ても一段落し、終活を始めました。
Aさんが終活に力を入れているのには、ある理由が。それは20年前、実母が68歳のときに、突然亡くなり、うまく送り出すことができず、無念さを感じたから。
さらに、実母の遺品の婚約指輪や時計の扱いに今もなお、戸惑っているそう。「リメイクしたらきっといいわよって、言ってくれていたら、迷わなかったかな」といいます。
そんなAさんは、エンディングノートを書いたことで、これからの生きがいも見つけることができました。

エンディングノートとは

死に備えて、終末期や葬儀などの希望、今の健康状態や財産などの情報を書き残すノートのこと。
自分の好きなものや、これからしたいことなどを書くことで、未来への道しるべ的な存在にもなります。

中高年であれば、これだけはやってほしい
終活の5つのポイント

STEP.1 過去の人生を振り返る

これからのことを考えるためには、「人生の棚卸」つまり最初に過去を振り返ることから始めてみましょう。
例えば、お礼を言いたい人を思い出してみたり、年代ごとにやってきた趣味や取り組みなどを考えてみるのもいいかもしれません。
過去を振り返ることによって「60歳になったら、また〇〇をやってみたいな」「こういう人に会いたいから、もうちょっと仕事をして、お金を貯めておこう」など、これからの人生における生きがいなどが発見できたりするので、まず最初に行うのがおすすめです。

STEP.2 健康状態を把握

かかりつけの病院や、現在服用してる薬、アレルギー症状などがあれば、それも書き出しておくとよいでしょう。
また、介護状態になった時や、終末期医療はどうして欲しいかなども書いておきます。

メモ

Aさんの場合・・・
家族に負担をかけないことを大切に考えてるAさん。
病気になったとき、家族が医師に正しい情報を伝えられるようにアレルギーの種類を書いています。
また、介護が必要になったときは、家族の世話になりたくない。延命治療はしないで欲しいと記しています。

STEP.3 財産の確認

行方の知れない財産が、残される家族にとって困りごとのひとつになります。銀行などは合併していることも多く、名前がなくなった銀行の通帳など持っていることもあるので、一度整理しておくと安心です。
また、生命保険も財産です。受取人を知らせていない場合、もしものときに、誰も見つけられないということもあるので、自分の持っている保険をしっかり書きだしておくことも重要です。

メモ

Aさんの場合・・・
自分が管理してきたものを家族がわかりやすいように、物を整理。
 保険関係の書類は1冊のファイルにまとめ、保管場所も家族に伝えています。

STEP.4 葬儀・お墓の希望

葬儀や、お墓の希望は、残された家族が、どんなお葬式がいいのか、お墓はどうしたら良いのかなど、迷わずに送り出すことができるので、大切な項目になります。
お葬式などの話題は、縁起でもないという感覚があり、あまり知られていない知識が多いかと思いますが、今の葬儀屋さんは、見積もりを出してくれるので、葬儀の費用を前もって把握することができます。
それによって、理想とする葬儀はどんなものがいいのか考えやすくなるので、利用してみるのもひとつの手かもしれません。

メモ

Aさんの場合・・・
実母をうまく送り出せず、後悔していたことが終活のきっかけとなったAさん。
2人の息子には同じ思いはさせたくないと、自分が亡くなった後のことを積極的に伝えるようにしています。
お墓は夫の実家がある山梨にあり、今住んでいる家とは遠いため、負担をかける可能性や、住んでいる場所の近くにお墓を用意した方がよいか迷っていることを伝えました。
最初、息子さん2人はまだ先の話だと思ったのかピンと来ていない様子だったのですが、「終活について調べたり、興味があるから、2人に聞いているんだよ」というと「なるほどね、僕達も困らなくて良いかもしれないね」と理解をしてくれたそう。

STEP.5 これからやりたいこと

現状を見つめて、未来の事を少し考えた後は、最後にこれからどうやって生きていきたいかを考えましょう。
人生の終わり方を考えると、これからやりたい事や会いたい人いろいろと出てくるはずです。
また、やりたいことを3つぐらい実現させると、さらにやりたいことが増えたり、生きている実感が湧き、はつらつとした毎日が過ごせるなどメリットも出てきます。

メモ

Aさんの場合・・・
これからやりたいことのほか、後悔のない人生を送るための心がけもまとめました。
「人と自分を比べて萎縮(いしゅく)しない」
「白黒はっきりさせようと躍起(やっき)にならない」
そんな思いを漢字1文字で「柔」と表しました。
小さなことにこだわらず、柔軟さを大切にしようと決めたそうです。
それからは、やりたいことに素直に向き合うようになり、10年ぶりの高校時代のクラス会や、家族を残して愛犬仲間との旅行へ出かけたり、興味のあったレザー教室にも通いはじめたりと、活動的になりました。

メモ

終活をすることで、これからの生き方を見つけたAさんは、50代の夫にも定年後の生きがいを見つけて欲しいと、終活をすすめました。
夫がエンディングノートに書いた未来の生き方は「我慢しすぎない」「ストレス発散」。定年後は、力を抜いて、楽しいと感じることをより楽しみたいという思いで書いたそうです。
お酒が好きな夫は、大好きな晩酌をより楽しむために、Aさん任せだった料理をはじめ、刺身や煮つけ料理など魚料理全般、うまくなりたいという目標も。
さらに、夫婦で終活をしたおかげで、愛犬を連れて旅行に行くという共通の目標も確認でき、全国にいる愛犬の兄弟の元を訪ねる予定だそう。

人生の終わりを考えたり、話しあうことは、これから生きていく上での楽しみを具体的にイメージすることに繋がります。
元気なうちに、いろいろな可能性を考えて、整理をする。終活は、これからの人生を充実させるためのひとつの方法になるかもしれません。

教えてくれた人

武藤 頼胡

  • 終活カウンセラー

プロフィール

終活カウンセラー協会の代表理事として全国で終活に関する講演を行う一方、「終活カウンセラー」の育成にも尽力している。