ライフスタイル

現場に学ぶ防災術
台風・大雨・洪水 水への対策

台風や集中豪雨などの水害には早めの対策を。
避難するときの注意点と浸水予防の「水のう」のつくり方です。

公開日:2019年6月27日

災害現場を実際に見てきた、防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さんによる防災術。
突然起こる地震に比べ、台風や大雨、洪水はある程度事前の予測が可能です。
天気予報やニュースで情報をしっかりキャッチして、早めの対策を考え、迅速に実行しましょう。
家への浸水への備えと、避難するときの服装や行動について紹介します。

浸水への備え

「水のう」の用意・つくり方

浸水被害を最小限におさえるために、「土のう」や「水のう」を用意します。土のうが用意できない場合には、水のうが代わりになります。水のうはゴミ袋と水で簡単につくれます。水の侵入が考えられるところに置きましょう。
  1. 145L程度の丈夫なゴミ袋を二重にする。
  1. 2水を10L程度入れる。
  1. 3ある程度空気が抜けるよう、ねじって口を縛る。

【玄関などの出入り口に置く】

玄関など、水の侵入が考えられる場所に、水のうを段ボールに入れて数個並べ、防水シートで包む。堤防のような役割を果たしてくれる。

【トイレや洗面台に置く】

水のうを袋のままトイレや洗面台、洗濯機の排水口に置く。排水口から泥水が逆流してくる、逆流浸水を防ぐことができる。10L=10kgの重さがあり、逆流する水の圧力より重いので安心。

家財道具は2階にあげる

浸水の危険があるときは、テレビやパソコンなどの動かせる電化製品や家財道具は、2階へ移動させておきます。

ブレーカーを落としておく

浸水の危険にはブレーカーを落として備えます。浸水した場合は、コンセントから感電事故になる可能性があります。また、コンセント部分に水や泥などが残り、事故が起こることもあります。水がひいてもブレーカーは戻さず、点検を受けましょう。

緊急避難するときに

水害のおそれがある場合、明るいうちや、水が来る前に早めに「念のための避難」をすることが原則ですが、緊急避難しなくてはならないこともあります。
その時の注意すべきポイントを紹介します。

大雨や台風の際、避難するときの服装

基本の服装は、上下に分かれたレインウェア、帽子(ヘルメット)、スニーカーです。レインコートタイプは強風ではだけてしまう可能性があるので避難時には向きません。

・風で飛んでくるものから頭を守るために、帽子やヘルメットなどを。雨具のフードは帽子の上からかぶると前が見えやすい。

・首から防水ライトを下げる。携帯やスマホなどは密閉できるポリ袋などに入れて防水対策を。

・荷物は軽くして背負い、両手は空ける。

・靴は水が入っても歩きやすいひもタイプのスニーカーがベスト。長靴は上から水が入り動きにくくなるので避ける。

リュック(非常用持ち出し袋)の中身は?

一次的に持ち出すだけでなく、避難所に宿泊することを想定して準備しましょう。タオルは枕の代わりにしたり、マフラーにしたりと何かと活躍します。濡れないように密閉袋に入れて準備しましょう。

【中身の例】


非常食・カイロ・ラジオ・懐中電灯・枕・アイマスク・耳栓・タオル・着替えの下着・歯ブラシ・水・電池・保険証・ウェットティッシュ・お薬手帳等

大雨の時の行動

地下にいたらできるだけ早く地上に上がりましょう。水が一気に流れ込んでくる可能性があります。
車に乗っていたら、冠水している道路は通らないようにします。ある程度のスピードを出していると、10cmの冠水でもブレーキが利かなくなる可能性があります。道路が冠水していたら車を置いて徒歩で避難しましょう。

教えてくれた人

山村 武彦

  • 防災・危機管理アドバイザー

プロフィール

1943年、東京都出身。新潟地震(1964)を契機に、防災・危機管理のシンクタンクを設立。以来50年以上にわたり、世界中で発生する災害の現地調査を実施。企業や自治体の防災アドバイザーを歴任し、BCPマニュアルや防災・危機管理マニュアルの策定など、災害に強い企業、社会、街づくりに携わる。