ライフスタイル

現場に学ぶ防災術 
災害時、正しい情報を入手する方法

災害への準備として大切な、正しい情報を手に入れる方法や、
安否確認の方法などを紹介します。

公開日:2019年6月27日

災害現場を実際に見てきた、防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さんによる防災術。
災害対策で忘れてはならないのが、情報収集の準備。被災直後はもちろん、
避難生活を送るときも「情報」が大切です。
いざというとき正しい情報を手に入れるためにも、日頃から防災に関する情報をチェックしたり、
災害時の情報入手方法を確認しておく習慣を身につけておきましょう。
災害が起きる前に、知っておくべきことややっておくべきこと。
また、被災直後の安否確認の方法について紹介します。

災害対策 事前に知っておくこと・やっておくこと

情報を得るための入手方法を確認しましょう。事前に確認しておくことで、いざというときに、正しい情報を手に入れることができます。

自治体や気象庁などの予告情報の入手方法

気象庁や自治体のホームページで「防災情報」を確認しましょう。
台風や河川の氾濫などに関しては気象庁からの予告情報などが重要です。
自治体のホームページなども、防災に関する情報がどこにあるのかなど、見慣れていないといざというときに探せないということもあります。ブックマークしておきましょう。

メモ

ほとんどの自治体は防災メールを配信しており、地域の警報など、気象情報をメールで知らせてくれます。登録しておきましょう。

防災アプリの活用

スマートフォンを持っていたら、各自治体が作成している防災アプリなどをダウンロードしておきましょう。防災専用のアプリなら災害情報などをプッシュ通知(アプリを起動しなくても待ち受け画面などに表示される)してくれるなど、便利な機能もついています。

自治体の防災アプリは、住んでいる地域だけでなく、通勤通学などで行く地域のものも用意しておくとよいでしょう。

メモ

NHKでは、アプリ「NHKニュース・防災」やホームページ「あなたの天気・防災」などがあります。

ラジオで情報を入手する

テレビが近くになかったり、映らないときは、ラジオを利用しましょう。地域FM(コミュニティFM)だと、地域の自治体と連携しているので、細かい防災情報や、給水の時間などの、地域の細かい避難情報を入手できます。

スマートフォン用のラジオアプリもあります。ただし、データ取得に時間が必要で、数秒のタイムラグが発生することもあります。

災害時の警戒レベルを知っておこう

大雨や洪水、土砂災害などに対して出される「災害時警戒レベル」には5段階あります。
住民の避難などの判断を効果的に支援するためのものです。(2019年5月29日から気象庁が運用開始)

最も低いレベル1は最新情報に注意、レベル2は避難方法を確認する段階です。自分の住んでいる地域の危険性を把握し、避難場所や避難する経路を確認してください。

レベル3は自治体から避難準備の情報が出され、高齢者や体の不自由な人が避難を始める段階です。そのほかの人も避難の準備を始めてください。

レベル4は自治体から避難指示や避難勧告が出され、高齢者だけでなく対象地域の全員が避難する段階です。
このレベル4の段階で避難することが重要です。

最も高いレベル5は、すでに災害が発生しているか、発生している可能性が極めて高い状態です。避難場所への移動が既に手遅れになっている恐れがあります。命が助かるための最善の行動をとる必要があります。

メモ

・警戒レベル3の場合、土砂災害警戒区域等や急激な水位上昇のおそれがある河川沿いにお住まいの方は、準備が整い次第、避難を開始してください。
・道路が冠水していたり、夜間などで避難が危険と判断したら、斜面から離れた2階以上に避難し、安全を確保してください。

メモ

デマに惑わされない
デマ情報に惑わされたり、拡散したりしないように注意しましょう。受け取った情報に対して「本当なのかな?」と第三者的な視点を持つことも必要です。
信じられる情報かどうかを判断するためには、その情報が公共性のある発信元(国や自治体、気象庁など)からの「一次情報」かどうかを確認します。「だれだれから聞いた話ですが・・・」など、伝聞の情報であれば、必ずその発信元までさかのぼって確認する必要があります。

被災直後の安否確認の方法

被災直後は、電話やインターネットなどが使えなくなる可能性があります。家族の安否確認方法などは事前に話し合っておきましょう。

災害用伝言ダイヤル・災害用伝言版

災害用伝言ダイヤルは、「171」をダイヤルして使用します。自宅の固定電話番号や携帯電話・PHSの番号宛に声で伝言を残せ、全国から再生することができます。プッシュ回線であれば、固定電話、携帯電話からはもちろん、公衆電話からも利用できます。

災害用伝言版web171は、パソコンやスマートフォンからhttps://www.web171.jpにアクセスして、電話番号宛に伝言の登録や確認を行うことができます。

また携帯電話やPHSのインターネット機能を使って、伝言を文字で登録できるサービスもあります。これは、大きな災害が発生すると開設され、各携帯電話会社の公式サイトのトップ画面からアクセスします。
※対応していない携帯電話会社もあります。

三角連絡法

同じ被災地域にいる人同士が連絡を取ろうとしても、電話回線の混雑などで、連絡が取りづらくなることがあります。そういった際には、安否情報や伝言などを離れた地域に住む誰かほかの人に預け、その人に情報が集まるようにしておきます。これが三角連絡法です。
事前に、誰に情報を集めるかを決めて、その協力を親戚や知人に頼んでおきましょう。

教えてくれた人

山村 武彦

  • 防災・危機管理アドバイザー

プロフィール

1943年、東京都出身。新潟地震(1964)を契機に、防災・危機管理のシンクタンクを設立。以来50年以上にわたり、世界中で発生する災害の現地調査を実施。企業や自治体の防災アドバイザーを歴任し、BCPマニュアルや防災・危機管理マニュアルの策定など、災害に強い企業、社会、街づくりに携わる。