ライフスタイル

現場に学ぶ防災術 
災害で生き残った後の避難生活に備える

災害後、家で避難生活を送ることもあります。
自宅避難を想定し、必要となる備蓄を紹介します。

公開日:2019年6月27日

災害現場を実際に見てきた、防災・危険管理アドバイザーの山村武彦さんによる防災術。

大きな災害が起こったとき、余儀なく避難生活を送らなくてはならないことがあります。
安全が確認できたら、家で避難生活を送るのも1つの方法。
自宅を安全な避難所にすることができれば、避難生活におけるストレスの軽減にもつながります。
最も大事な水をはじめ、食料や燃料など自宅避難で必要な蓄えを紹介します。
また、非常時のトイレの使用方法も事前に知っておきましょう。

水~1人あたり1日3L 1週間で21L

避難生活で最も重要なのが水。飲料、歯磨きなど最低限の生活用として、1人1日あたり、3Lの水の備蓄が目安。自宅避難に備えて、7日間分、21Lを目安にして家族分を備蓄しておきましょう。
水はペットボトルでの備蓄が扱いやすくて便利です。まとめておくとかさばりますが、置き場所は1か所じゃなくても大丈夫。デッドスペースや、ちょっとした隙間など、何か所かに分散して置きましょう。
家の中だけでなく、ガレージや車の中などにも置いておくと、いざというときに便利です。

食料の備蓄

食料は、特別な非常食でなくても、ふだん使いのもので日常的に備蓄しておくとよいでしょう。インスタント食品やレトルト食品を多めにストックしておくのがおすすめです。
ふだんの生活の中で、賞味期限の近いものから使い、使った分だけ買い足していく「日常備蓄」を行いましょう。
あめやチョコレートなど甘いものや、コーヒーなど家族の好きなものがあると、心がホッとして元気が出ます!

エネルギーの備え~カセットボンベ・電池

地震などの災害がおきたら、ライフラインが止まってしまうこともあります。電気やガスなどが復旧しなくても日常生活が送れるように、必要なエネルギーをストックしておきましょう。
カセットボンベの備蓄の目安は10本ほど。コンロが約1週間使える量です。
懐中電灯やスマートフォン充電器に必要な電池を備えましょう。

非常時のトイレの使用方法

震度6弱以上の地震の後は、原則トイレは使用禁止です。
下水道管や排水管が損傷している可能性があるからです。また、風呂の残り水などで流そうとすると、汚水が逆流する危険もあります。
下水道管や配水管に損傷がないことを確認できるまでは、トイレの使用を控えましょう。
そのため、非常用トイレの備えが大切です。

地震の後でも、便器は壊れていないというケースが多くあります。
その時は、非常用トイレやポリ袋を、便器と便座の間にはさみ、便座をのせてしっかり固定します。その中に凝固剤や消臭剤を入れた小さいポリ袋を入れ、用を足します。用を足した後はそれを縛って、別の消臭袋などに入れて保管します。

ポリ袋を使った簡易トイレ

携帯トイレや、ポリ袋などを使った簡易トイレは、使ってみないとわからないこともあります。平常時に一度使って、使い方を把握しておきましょう。
なお、非常時のトイレの使用ルールは、地域によって異なります。事前に、地元の自治体などに非常時のトイレの使用について確認しておきましょう。

教えてくれた人

山村 武彦

  • 防災・危機管理アドバイザー

プロフィール

1943年、東京都出身。新潟地震(1964)を契機に、防災・危機管理のシンクタンクを設立。以来50年以上にわたり、世界中で発生する災害の現地調査を実施。企業や自治体の防災アドバイザーを歴任し、BCPマニュアルや防災・危機管理マニュアルの策定など、災害に強い企業、社会、街づくりに携わる。