美容・ケア

腸の働きを活発にして
自律神経を整えよう!

便秘や下痢など、お腹の不調を快調に!
腸の働きを活発にするエクササイズやおすすめのアクションを紹介。

公開日:2018年10月12日

便秘や下痢など、お腹の調子が悪いとなんだか気分もスッキリしないもの。
さらに、腸の不調が長引くことで、イライラしがちに…。
このイライラが、自律神経を乱す原因になってしまいます。
実は、腸と自律神経は関係が深く、自律神経が乱れると、腸の働きにさまざまな影響を与えてしまうのです。

そこで、腸を快調に導くおすすめのアクションやエクササイズをご紹介。
腸のことをもっと知って、腸から自律神経を整え、快適な毎日を送りましょう!

そもそも自律神経ってなに?

自律神経は、脳の視床下部から全身に行き渡っている末梢神経のひとつです。血行や消化吸収、体温調節などを24時間休むことなくコントロールしています。

自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類あり、交感神経は、活動的に体を動かす車のアクセルのようなもの。反対に副交感神経は、体をリラックスさせるブレーキの役割があります。
交感神経と副交感神経は片方が活発なときは、もう片方の働きが抑えられるというバランスで働いており、昼間は交感神経が活発で、夜は副交感神経が活発という1日のリズムを持っているのです。
交感神経が活発になりはじめる朝にきちんと起きて行動を始める。反対に副交感神経が活発になりはじめる夕方からはゆっくりと心身を落ち着け、その働きがピークに達する時間はしっかりと眠る。そんな自律神経のリズムに合わせて生活することが健康につながります。

腸の働きも自律神経が左右している

血管の働きをコントロールしている自律神経は、腸の動きもコントロールしています。ただし、その動きは血管とは逆。血管は交感神経が活発だと収縮し、副交感神経が活発だと拡張しますが、反対に腸は交感神経が活発だと拡張し、副交感神経が活発になると収縮するのです。たとえば腸が波打つように動く蠕動(ぜんどう)運動が弱くなることが、便秘の原因のひとつとされています。夜中に副交感神経が活発化すると腸は収縮し、それによって蠕動運動が起こります。しかし自律神経のバランスが乱れていると、腸の拡張、収縮のバランスも乱れ、結果的に便秘になってしまうのです。
ストレスなどが原因でお腹をこわしてしまうのも、自律神経が乱れたことで腸の働きに影響が出ているということ。ですから自律神経を整えることで、腸の不調も改善が期待できるのです。

腸内環境をよくすると、自律神経も整う

便秘が解消されると副交感神経の働きがよくなり、自律神経のバランスが整うことが最近の研究で明らかになってきました。反対に腸内環境が悪くなると、副交感神経の働きが下がり、自律神経のバランスが乱れます。
自律神経を整えることで腸の働きをよくすることができるようになり、腸内環境をよくすることが自律神経を整えることにもなる。このように腸内環境と自律神経には相互作用があるといわれています。

腸って、こんなにすごい!

脳からの指令なしで働く臓器

ほとんどの動物は「脳」ではなく、実は「腸」から形成されています。また腸は、脳とはまったく関係なく働く独自の神経系を持っているため、脳からの指令がなくても働くことができる唯一の臓器なのです。そうしたことから「腸は、第二の脳」と呼ばれています。

免疫をコントロールしている

腸には体の中にある免疫細胞の約70%が存在しています。免疫細胞は、体内に入ってきた細菌やウイルスなどを腸内で撃退するだけでなく、血流に乗って全身にも運ばれ、体中で戦うようになるのです。

幸せをコントロール

幸せや愛情を感じるホルモン「セロトニン」。そのセロトニンの脳での分泌に、腸内環境が関係しているのではないかといわれています。

腸を快調にする! おすすめアクション

腸が快調ならば、自律神経も整います。腸を鍛えるためにできること3つをご紹介します。

その1 朝起きたら、コップ1杯の水を飲む

水を飲むと胃に重力がかかり、下の大腸を押してくれます。胃に食物などが入ると腸が運動を始める胃結腸(けっちょう)反射がおき、寝ている腸を起こしてくれます。
水を少しずつ飲んでいると、あっという間に小腸の方に流れていってしまい、大腸に重みがかからないので、一気に飲むのがポイント。
また、冷たい水だと飲みずらいので、常温の水がおすすめです。

その2 朝食を必ずとる

人は寝て起きた時というのは、胃と腸の動きが悪くなっています。まずは、水を飲んで腸を起こしてから朝食をしっかり食べると、腸が動いてきます。
腸が動くことにより、自律神経にもよい効果が。
朝が苦手で朝ごはんが食べられない、時間がとれないという人は、まずはコップ1杯の水を飲む。そして、バナナなどの果物や軽いものなど、何か口に入れて、腸を動かすことをしてみましょう。

その3 1日に大さじ2杯のオリーブ油を飲む

オリーブ油をとることで、腸の中を便や食べ物の残りかすなどが滑りやすくなり、快便につながります。飲み方は、大さじ1杯を朝と夜、飲むのがおすすめ。油を直接飲みづらい人は、サラダやヨーグルトにかけるなどしてとるようにしましょう。

腸の動きをよくするセルフケア

腸つかみ&骨盤回し

腸には構造上、どうしても便がたまりやすい箇所があります。そこを手で圧迫しながら骨盤を回すエクササイズ。腸に刺激を与えて動きを活発にし、さらに副交感神経の働きもあげてくれます。
  1. 1右手は腸骨(腰骨)のすぐ上、左手はろっ骨のすぐ下に当て、腸をギュっとつかむようなイメージで、よくもみほぐす。
    同様に左右の手の位置を入れ替えてもみほぐす。
  2. 21の姿勢のまま、骨盤を大きくゆっくり右に8回まわし、左にも8回まわす。

    メモ

    おなかに力を入れて、肛門を締める。

  3. 3手の位置を、右手はろっ骨のすぐ下、左手は腸骨(腰骨)のすぐ上に入れ替えて、骨盤を大きくゆっくり右に8回、左に8回まわす。

お腹しぼり(腸を元気にする体操)

お腹をぎゅっとしぼって蠕動運動を促進するエクササイズです。
肛門を締めることを意識して行うと、お腹の深部にまでしっかり刺激が伝わるので効果的です。
  1. 1足は肩幅程度に開き、力を抜いてまっすぐ立つ。ろっ骨の下を両手でつかむようにして、大きく息を吸う。
  2. 2お腹をぎゅっとしぼるように両手を前へ動かしながら体を前に倒し、息を強く吐く。
    これを8回繰り返す。

    メモ

    腰から上をしっかり倒す。

  3. 3両手の場所をおへその真横、骨盤のすぐ上の場所に変えて、2と同様の動きをそれぞれ8回ずつ繰り返す。

腸の働きを助けるおすすめの食べ物

漬け物

ぬか漬けやキムチ、野沢菜漬けなどの発酵漬け物には、特に乳酸菌が多く含まれているため腸内環境の改善におすすめ。季節の野菜で自家製ぬか漬けを作るのも楽しいものです。
また、ザーサイやザワークラウトなども発酵漬け物なので、たまには目先を変えてみるのも〇。

教えてくれた人

小林 弘幸

  • 順天堂大学 医学部教授

プロフィール

自律神経研究の第一人者として、トップアスリート選手などの指導に携わるほか、日本初の便秘外来を開設し、腸のスペシャリストとして診療にあたっている。