庭木櫻子アナのまなびノート ~3月~
2023年3月8日(水)
「新・にっぽんの芸能」を担当する庭木櫻子アナウンサーが
番組を通じての「まなび」を発信します
「新・にっぽんの芸能」番組HPはこちら
放送:Eテレ毎週金曜 午後9時25分~
再放送:Eテレ毎週木曜 午後2時15分~、Eテレ毎週金曜 午前5時30分~
梅の香りが漂う、あたたかな季節となりました。
みなさんどのようにお過ごしでしょうか?
私は1月、2月と歌舞伎鑑賞に通って“ある作者”についてまなんでいました。
こちらは1月の歌舞伎座。びっくりするくらい大きな鏡餅が飾られていましたよ。
観た演目は、
「弁天娘女男白浪(べんてんむすめ・めおのしらなみ)」
「人間万事金世中(にんげんばんじ・かねのよのなか)」
「十六夜清心 (いざよいせいしん)」
「三人吉三巴白浪(さんにんきちさ・ともえのしらなみ)」…など。
なんとこれ全部、河竹黙阿弥(かわたけ・もくあみ)という作者が書いたお芝居なんです!
江戸から明治にかけて、生涯で360もの作品を生み出した黙阿弥。
その多くは、人気作品として今も上演され続けています。
初心者でもわかる最大の特徴は、セリフです。
七五調の名ゼリフがたくさんあり、流れるようなリズムで語られるその台詞は客席で聴いていてとっても気持ちが良いのです!
ことしは、黙阿弥の没後130年。
「新・にっぽんの芸能」でも、セリフを分析しました。
ぜひ、指で音の数を数えながら読み上げてみてください!
きれ~に7、5、7、5となっていますよね!?
その上、意味が通って、ストーリーが展開し、ひとつひとつのワードチョイスも粋…
黙阿弥は、ことば遊びの天才だな!と思いました。
スタジオには、「声に出して読みたい日本語」の著者で知られる齋藤孝さんにゲストとしてお越しいただきました。「七五調には美しさと勢いの良さがあって、日本語としていちばん息が乗りやすいのだと思う。呼吸の芸術だ」とおっしゃっていました。
セリフを文字で追いかけていると、実際の音で聴いてみたくなりますよね…
ぜひ放送をご覧ください。
「まなびノート」、次回もどうぞお楽しみに!
新・にっぽんの芸能
「蔵出し! 河竹黙阿弥・名ゼリフの”宝箱”」3月10日(金)午後9:25 ~放送
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