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ダーウィンポスト vol.10 庭に来るジョウビタキ どんな暮らしをしているの?(兵庫県)

2023年2月1日(水)

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総合テレビ 毎週日曜夜7時30分~8時に放送中の「ダーウィンが来た!」では、生きものに関する疑問や質問を募集しています。その質問と専門家からの回答は、こちら「ダーウィンポスト」で皆さんに随時公開します。ぜひ投稿ください!

(画像はこちらのフォームより、動画はこちらのフォームより投稿ください)


 

今回の質問

秋から家にジョウビタキのメスが来るようになりました。とても可愛くてジョウちゃんと名付け観察しています。ジョウビタキは渡り鳥らしいですが、あんなに小柄でどうやってシベリアまで行くのでしょうか。それと、一羽で縄張りを持って暮らしているジョウちゃんですが、日本の寒い夜をどのように過ごしているのでしょうか。

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投稿者

C.F.さん(兵庫県)

答えてくれた先生

山階鳥類研究所 森本元博士  

先生からの答え

ご質問ありがとうございます。
ジョウビタキは、日本で越冬し、中国東北部やロシア沿海地方などで繁殖します。近年では、日本国内でも繁殖が始まり、山陰地方や信州の一部で少数が繁殖しています。とはいえ、冬に日本で見られる個体数のほとんどが、越冬のために日本にやってきた個体です。多くの小鳥が長距離を渡っており、自分自身の飛翔能力に加えて、上空の気流などをうまく利用していることも知られています。また、ある程度の距離を飛んで移動しては、中継地で休息・餌を取ることで、移動と休息を繰り返して長距離を移動します。海外に渡って行くときの移動経路の詳細はまだよく分かっていません。
ジョウビタキのなわばりについてですが、1羽1羽が自分のなわばりをかまえてその中で冬を過ごします。半径数百メートル(場所や個体によって大小の違いがあります)程度のことが多く、その中を1日中、ぐるぐると移動しながら、なわばり内で得られる餌を食べ続けています。このようにエネルギーを常に補充し、防寒性の高い羽毛で身を包んでいることで、日本の寒い冬でも暮らすことができます。
夜は茂みや樹木の生い茂った葉の影などで寝ます。