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庭木櫻子アナのまなびノート ~4月~

2022年4月22日(金)

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「新・にっぽんの芸能」を担当する庭木櫻子アナウンサーが
番組を通じての「まなび」を発信します

「新・にっぽんの芸能」番組HPはこちら 
放送:Eテレ毎週金曜 午後9時25分~ 
再放送:Eテレ毎週木曜 午後2時15分~、Eテレ毎週金曜 午前5時30分~


 この春から「新・にっぽんの芸能」の司会を務めることになりました、
アナウンサーの庭木櫻子です。
もともと古典芸能に興味はありましたが、実際に舞台を観に行ったのは3回ほど。
古典芸能ってちょっと難しそう。私にはハードルが高いかも…。
そんな初心者の私が、各分野の人間国宝の方も出演する番組を担当することになりました。
知らないことばっかりでどうしよう…と不安になりましたが、まっさらな状態だからこそ、
スポンジのようにぐんぐん吸収するだけだ!と前向きに学んでいるところです。

4月は桜の季節ということで、お花でいっぱいのスタジオで収録をしました。
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篠笛や箏、そして胡弓(こきゅう)という見たことのない楽器も登場。
今回は中国の二胡(にこ)とは別の、日本の胡弓です。
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桜にまつわる曲の生演奏を聴きながら、
「早くコロナが落ち着いて、外でワイワイお花見ができたらいいのに…」と感じました。

スタジオには、日本文学研究者のロバート キャンベルさんをお招きして、
日本人と桜の歴史についてお話を聞きました。
その中で私が驚いたのは、「もともとお花見の『花』は桜では無かった!」というお話。
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花見という行事は奈良時代頃からありましたが、当時の主流は桜ではなく「梅の花」。
奈良時代、貴族の間では、中国から送られてきた梅の花を鑑賞することが
「花見」と言われていたそうです。
実際に「万葉集」には、▼桜の歌が43首あるのに対して、▼梅の歌は110首も!!
これが平安時代中期に編さんされた「古今和歌集」になると▼桜70首に対し▼梅18首
詠まれた歌の数からも、もともとは梅が主流だったことがわかりました。

梅は香りがしっかりしていて、寒くてもちゃんと「春は来るんだ!」と感じさせてくれる、
日本の春に無くてはならない花ですよね。 

これから「新・にっぽんの芸能」の担当として、能狂言や文楽、歌舞伎、和楽器、郷土芸能などなど、
たくさんの芸能にふれる機会があると思います。
桜と梅。この2つの花に注目してみると新たな発見があるかもしれないと感じた春でした。

「まなびノート」、次回もどうぞお楽しみに!