これまでの放送 2017年1月21日(土)の放送

今回は「ららら♪クエスチョン」の拡大版!
皆さんから寄せられたクラシックにまつわる
疑問・質問にどんどんお答えします!
ららら♪クエスチョン スペシャル
今回は「ららら♪クエスチョン」の拡大版!
皆さんから寄せられたクラシックにまつわる疑問・質問にどんどんお答えします!


バイオリンの穴は、なぜ「f」の形なのですか?


この謎を解くために、バイオリン歴5年というアンガールズ田中が向かったのは音楽専門学校。
手作業でバイオリンを作っている製作クラスを訪ねました。
バイオリン製作を一部体験しながら、講師の髙倉さんにお話を伺ったところ、fの由来は、女性を表すイタリア語femminileのfという説もあるが、諸説あり、実ははっきりとは分かっていないのだそう。
かつては、さまざまな穴の形があり、次第に「f」の形に定着していきました。
「f」である強み
【その1】強度があり割れにくい。
【その2】fの真ん中にある短い横棒が駒を立てる目印になる。
【その3】表情が美しく見える。
謎が残るバイオリンの「f」ですが、この形が長く定着しているのは、そこに先人たちの知恵が詰まっているという事なんでしょうね。
子どもでも分かりやすく、楽しめるペラは何ですか?


お答え頂いたのは音楽学者の小宮正安さん。
ストーリーがわかりやすく、メルヘンタッチのものがお勧めということで3つのオペラを選んで頂きました。
【1】モーツァルトの「魔笛」…スペクタクルとおとぎ話の要素が満載。音楽もすばらしい
【2】フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」…子ども心をくすぐるアイテムがたくさん登場。
特にクリスマスシーズンに家族連れで楽しむのに適した作品。
【3】ラヴェルの「子どもと魔法」…比較的上演時間が短く、ストーリーも子どもが主役で幻想的です。
子どもと楽しむオペラ、皆さんも是非ご覧になってみてください。
日本人で初めてオーケストラ曲を作ったのは、誰ですか?


日本で初めてオーケストラ曲を作ったのは、「赤とんぼ」でおなじみの作曲家、山田耕筰。
音楽評論家の片山杜秀さんにお話を伺うと「日本のクラシック音楽界のベースを作った最大の功労者。
当時の日本ではオーケストラ曲を作っても演奏するようなオーケストラがまだまともにないような時代だった。
そんな中、山田耕筰は自らスポンサーを探して、オーケストラを作り、指揮をして、東京で演奏会を開いた。
自分は大きなオーケストラ作品やオペラを作って、日本の先駆けたらんという、強い志をもっていたのです。」
山田耕筰なくして今の日本のオーケストラはなし。強い志がクラシック音楽の夜明けをもたらしたんですね。
ピアノの鍵盤の数は決まっているのですか?


音楽学者の野本由紀夫さんにお答え頂きました。
「今日のピアノの鍵盤はほとんど88鍵が一般的。しかしそれ以上のものもある。
例えば97鍵。通常の最低音よりも下にまだ鍵盤がある。
一般的なピアノにはない特殊な鍵盤部分が、演奏者が一目で分かるように黒く塗られている。
88鍵より低音部分にさらに弦が張ってあるため、楽器全体が非常によく鳴り響くという効果がある。
例えばバルトークは97鍵で作品を作っているので、機会があれば是非聴いてみてください。」
コンサートで「これって楽器なの?」と思うものが時々でてくる。
ちょっと変わった楽器を教えて下さい。


番組で紹介したちょっと変わった楽器たち
【スラップスティック・むち】 ♪ピアノ協奏曲 ト長調(ラヴェル作曲)
【ハンマー】 ♪交響曲 第6番(マーラー作曲)
【ココシェルズ】♪大峡谷(グロフェ作曲)
【大砲】♪序曲「1812年」(チャイコフスキー作曲)
【タイプライター】♪タイプライター(リロイ・アンダソン作曲)
【ウインドマシーン/サンダーシート】♪アルプス交響曲(リヒャルト・シュトラウス作曲)
ゲスト


中川翔子(歌手・タレント)
profile
アニメなどのサブカルチャーに詳しく
女優や声優としても幅広く活躍
楽曲情報
- アルプス交響曲から「雷雨と風、下り坂」
- リヒャルト・シュトラウス
- ウラディーミル・アシュケナージ(指揮)
NHK交響楽団(管弦楽)
やってみて楽しい楽器にめぐり会うのもクラシックの新しい楽しみ方ですね。