これまでの放送 2015年7月25日(土)の放送
高貴なイメージのあるクラシック。
でも実はユーモアにあふれた作品が沢山あるんです。
埼玉県越谷市で行われた公開収録の模様を
2週にわたってお届けします。 ユーモアで
YOU MOREクラシック
高貴なイメージのあるクラシック。でも実はユーモアにあふれた作品が沢山あるんです。
埼玉県越谷市で行われた公開収録の模様を2週にわたってお届けします。


「動物の謝肉祭」から「かめ」”と“序曲「天国と地獄」

サン・サーンスが書いた組曲「動物の謝肉祭」の「かめ」という作品をよーく聞いてみると、どこかで聞いたような印象を受けます。実はこの曲、あるクラシックの人気曲のパロディーなんです。運動会のかけっこの時によく流れる音楽、オッフェンバックの喜歌劇「天国と地獄」序曲。そう、この有名なメロディーをゆっくりと演奏したのが「かめ」です。この曲をはじめ、14曲からなる組曲「動物の謝肉祭」はそれぞれの曲にパロディーや皮肉が沢山つめこまれています。中にはサン・サーンスの代表曲「白鳥」も入っています。もともとこの組曲はサン・サーンスが友人のパーティーで披露するために書いた作品だったため、自分が生きている間は公開演奏と楽譜の出版を禁止したそうです。
序曲「1812年」

1812年は時の皇帝ナポレオン率いるフランス軍をロシア軍が撃破した戦争の年です。ナポレオン軍は大軍を引き連れてロシアに攻め入るも、ロシアの「冬将軍」といわれる冬の極寒の厳しさに行く手を阻まれて、大きな犠牲を払い、遠征は失敗に終わりました。この戦争は文豪トルストイが大作「戦争と平和」で精緻に描いたようにロシアにとっては政治的側面だけでなく文化芸術面にも大きな影響を与えました。チャイコフスキーの「1812年」はまさにこの戦争の一部始終を音楽を通じて肌で感じられるような作品となっています。「ロシア正教の聖歌」、「ロシア軍のテーマ」、フランス国歌ラ・マルセイエーズをモチーフにした「フランス軍のテーマ」など、どこで何が描かれているかを知りながら聞くと、また違った楽しみ方ができます。
ゲスト


クリス松村(タレント)
森口博子(歌手)
profile
番組でおなじみのお二人
今回はオーケストラの演奏を前に大興奮
楽曲情報
- 「動物の謝肉祭」から「かめ」
- サン・サーンス
- 山下一史(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団
- 喜歌劇「天国と地獄」から「かめ」
- オッフェンバック
- 山下一史(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団
- 序曲「1812年」
- チャイコフスキー
- 山下一史(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団
クラシックって無限!