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これまでの放送 2014年5月10日(土)の放送

>愛を止めないで 穏やかでロマンあふれる作品、元はピアノ曲ではなかった?!
女性たちとの噂が絶えなかった“スーパースター“リスト。
彼の描いた愛の世界とは?
愛を止めないで
穏やかでロマンあふれる作品、元はピアノ曲ではなかった?!
女性たちとの噂が絶えなかった“スーパースター“リスト。彼の描いた愛の世界とは?

誰も寝てはならぬ
誰も寝てはならぬ

ピアノは友達

「ピアノの魔術師」と呼ばれるほどの演奏テクニックをもっていたリスト。歌でもオーケストラの曲でも、ピアノ曲に変身させてしまいました。バッハやモーツァルトから、同時代に活躍したワーグーナーやショパンの作品まで。彼にとってピアノは自分自身を表現する特別な楽器でした。リストは、自分で作った作品さえも、ピアノ曲に作り変えています。実は「愛の夢 第3番」もその一つ。この曲、元々は、歌だったんです。リストはこの曲をピアノ用に作り直し、自分の演奏会で披露。ピアノ版は、原曲をしのぐ人気となり、今も世界中で多くの人々に愛されています。「ピアノは私の言葉であり、人生であり、かけがえのない親友である」 彼にとって、ピアノは最高の相棒だったのです。

あなたが私にくれたもの

ピアニストとしてヨーロッパ中で絶大な人気を誇りながら自分の生き方に迷いを感じていたリスト。そんな時にカロリーネ・フォン・ザイン・ウィトゲンンシュタイン侯爵夫人に出会います。リストのピアノに出会い、彼の才能に心がときめくカロリーネ。リストも教養豊かな彼女にひかれ、二人の距離は徐々に縮まっていきます。そしてカロリーネはリストにこんなアドバイスをします。「作曲家として音楽に向き合うべき。」そして、リストは作曲活動に専念することを決意。彼女と暮らすためにドイツに住まいを定めます。さらにリストは彼女のすすめで作品研究や論文執筆、指揮者としての仕事を始めます。それらの経験がリストの音楽を徐々に変えていったのです。そして、二人の出会いから3年後生まれたのが「愛の夢」。以前のような華やかさは影をひそめ、メロディーの美しさが自然と際立つ作品です。人気ピアニストから、真の作曲家へ。リストにとって、カロリーネはまさにミューズだったんです。

ちょっとオトナな愛の告白

作品に漂う甘い愛のイメージ。しかし単に甘いだけではない、愛の上級テクニックが散りばめられていました。
① 甘いセリフは武骨にささやけ
→甘く聞こえるメロディー、実は五本の指の中でも一番重みのある音の出る「親指」を使って弾くことで、愛をささやいていました。
② 時には、問いかけろ
→曲の終盤、流れていた音がふいに消える瞬間が2回登場。音が止まることで、突然何かを投げかけられているかのような、心をぐっとつかむ効果があるのです。

ゲスト

リストの追っかけになりそうです!

リストの追っかけになりそうです!

ユージ(タレント) ユージ(タレント)

ユージ(タレント)

趣味はギター 幼少の頃にピアノを習う
夫婦でクラシックコンサートに行ってみたい

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曽祖父はドミニカ共和国の元大統領。
モデル・俳優としても活躍。

楽曲情報

「愛の夢」第3番
リスト
金子 三勇士(ピアノ)

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金子 三勇士(ピアノ)

日本人の父 ハンガリー人の母の元に生まれる。11歳でリストの創設した国立リスト音楽院に入学し数々のコンクールで優勝。今注目の若手ピアニスト。

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