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【京のええとこ】木津川市 幻の大仏鉄道を歩く
京のええとこ連れてって
菅江隆一(リポーター)
2023年09月01日 (金)
2023年9月1日(金)放送
※京いちにちの見逃し配信はこちらから(放送後1週間配信)
放送の内容をテキストで紹介しています。お出かけの参考にぜひご覧ください!
木津川市には、今から100年以上前、加茂駅から奈良へと通じる大仏鉄道が走っていました。
大仏鉄道は、正式には関西(かんせい)鉄道といいます。
明治31年に開業し、わずか9年で姿を消しました。
その遺構を巡りながら、路線跡を歩きました。
案内してくれたのは、古屋研一郎さん、暢子(のぶこ)さん夫妻。
JR加茂駅で大仏鉄道と地元産の和紅茶が楽しめるカフェを営んでいます。
最初の遺構はJR加茂駅前のランプ小屋。
まだ電気がない時代、列車の前方を照らすあかりや、客車内のあかりはすべてランプ。
「菜種油」を使い、駅員が積み替えを行っていました。
のどかな田園風景の中には、観音寺橋台と呼ばれる橋桁を支えていた石積みがあります。
古屋さんによると、「当時の機関車は、今の電車よりも重く、それに耐えうる構造になっているので、こうして100年以上たった今も残っている」と話してくれました。
レンガ造りの赤橋とともに、建築用の重機もない時代、職人たちの丁寧な仕事ぶりがうかがえる構造になっています。
「汽車が走っていたこともおもしろいが、人力でこうしたものを作り上げた人たちの力を感じ取れることが興味深い。これからも地域に残る歴史・文化、その魅力をひとりでも多くの人たちに伝えたい」と古屋さんは語っていました。