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熊本の水のヒミツ!~天然水の工場から~

~学生×NHK Youth Lab~
  • 2024年03月08日

NHK熊本では、学生と一緒に熊本の魅力を発信するYouthLabという取り組みを行っています。
今回は、ユースラボに所属する学生たちが興味を持った“水”をテーマに取材をしてきました。
熊本は全国でも有数のミネラルウォーター生産地。
ミネラルウォータを製造する工場から、熊本の水の魅力をお伝えします!
今回おもにリポーターを務めてくれたのは、熊本大学3年の山口麗さん。
サポートをしてくれたのは熊本学園大学3年の愛甲佳音さんと熊本県立大学3年の小川祐葉さんです。
(NHK熊本放送局アナウンサー 佐藤茉那)

熊本の”水”のヒミツ

▲ミネラルウォーター工場内 展示物より

この工場があるのは南阿蘇村です。年間を通して降水量が多い阿蘇地域。
降った雨は水を含みやすい火山性堆積物でできた地層にしみこみ、地下水となります。この地下水を地下100メートルからポンプでくみ上げて使っています。

水の綺麗さをチェック

くみ上げた水は、毎日微生物や細菌がいないかどうかを検査されます。でも実は、南阿蘇村の原水は、採取した時点で一般細菌がほとんどいないくらい綺麗なんだそうです…!
ほかにも、水のpH(アルカリ性・酸性の度合い)をはかったり、実際に人が飲んだり匂ったりして、異常がないかを確認する「官能検査」が行われます。
この工場の官能検査は、入社時などに行われる適性検査に合格した人のみが行うことができるそうです。

ということで!今回、官能検査員の試験を簡易的に体験させていただくことに!

A  B C と書かれたカップ

ハイコムウォーター 志垣豪俊さん
3つのカップがあります。
このなかの二種類が次亜塩素酸ナトリウムを混ぜたものです。
濃度を変えていて、ちょっと混ぜたものと、濃い目に混ぜたものがあります。
そして残る一種類が南阿蘇村の水です。
飲み比べてみてどれが南阿蘇村の水か当ててみてください。

▲真剣に味比べをする2人

結果発表…!!南阿蘇村の水だと思うのは…

(2人とも)A!

正解は……Aです!

Aの天然水は、口に入れた瞬間後味なくスっととろけるようなまろやかさがありました。Bの水は苦みや渋みを少し感じ、Cの水ではそれをさらに感じました。普段水の飲み比べをしないので、今回天然水の美味しさを改めて実感することができました!

なんと山口さんは…Aが南阿蘇村の水であることだけでなく、
次亜塩素酸ナトリウムの濃度について、Bが薄く、Cが濃いということまで当てていました!全問正解!
ちなみに私(佐藤)は、Aが南阿蘇村の水ということは当てましたが…BとCどちらが次亜塩素酸ナトリウムの濃度が濃いかは分からず。正確に違いが分かる官能検査員の方、すごいです。

地下水をよりキレイに!

他にもたくさんの工程があります。
次に見ていくのは、地下水をフィルターに通して、より綺麗に、細菌や異物を除去していく作業です。

▲実際に使われているフィルター

フィルターには複数種類があります。
まずは目の大きいフィルターに通し、徐々に目の細かいものに。
一つ目のフィルターは1㎛。そして、一番最後のフィルターは0.2㎛です。
0.2㎛は、1ミリの5000分の1!
肉眼では到底見えないレベルの細かい目のフィルターに通して、細菌などを取り除き、純度の高いものになります。

天然の美味しさをそのままに!

フィルターを通したら、製品となる水の完成です。
ここ南阿蘇村でとれた地下水は、阿蘇の噴火でできた地層にしみ込む過程で、豊富なミネラルを含んでいます。その為、そのまま飲んでも美味しいミネラルバランスなんだそうです。

▲南阿蘇村の水のミネラル成分バランス

なかにはミネラルで成分を加えて味を調整する工場もありますが、
この工場では、味加工は一切せずに、そのまま出荷されます。
こうした、殺菌処理やミネラル調整などの人為的な加工を行っていないミネラルウォーターのことを”ナチュラル”ミネラルウォーターと呼んでいます。

今後つくられる地下水が減る可能性?

しかし、いま、地下水については懸念もあるようです。

都市化が進んでアスファルトなどが増えたことで、
水がしみこみやすい畑や田んぼの広さ(かん養域)が減ってきています。
これに伴い、今後つくられる地下水量が今後少なくなるおそれがあります。

地下水は飲料用だけではなくて、熊本市内の生活用水などにも使われている大事な資源。
この工場でも、地下水の保全に取り組んでいるそうです。

ハイコムウォーター 志垣豪俊さん
稲刈りが終わった後の冬の田んぼに水を張るなどして、
新たな地下水を育む「かん養」に取り組んでいます。
また工場見学を通して、地下水保全の啓発活動も行っています。

こうした地下水保全は県内各地で広がっていて、大学でも取り組んでいるところがあります。

熊本学園大学では、「ウォーターオフセット」という取り組みを行っています。これは、地下水を育む「かん養域」で育った農畜産物を、地下水を使用する人が消費・購入することで、かん養域の農業を支援する取り組みです。
熊本学園大学では、かん養域の米を食堂で使うことで、水田を守り、地下水保全を目指しているということです。

地下水の恵みを受ける分、皆で守っていきたいと感じます。

この工場では南阿蘇村の天然水の美味しさをそのまま製品にしています。
これからも多くの方々に南阿蘇村の美味しいお水を味わってほしいです。

今回は、南阿蘇村にあるミネラルウォーターの工場から、熊本の水のヒミツをお伝えしました!

取材後記

今回、企画提案から取材、本番までを一緒にやってもらった学生3人に感想をいただきました。

▲水について調べる小川さん
▲ミネラルウォーター生産会社の方にお話をうかがう学生たち

山口さん)大学生から熊本に来て、水の美味しさ・綺麗さに魅力を感じていました。今回工場の取材を通して、熊本の天然水が私達の元に届く過程、徹底された検査、衛生管理などを知ることができ、それをリポーターとして伝えることができとても嬉しかったです。楽しい収録でした。ありがとうございました!熊本の水、これからも大切に使いたいと思います!

愛甲さん)熊本の水の魅力を、中継という形でたくさんの人に向けて伝えるということが、経験したことがなかったためとても新鮮でした。
普段は視聴者として見る側なので、裏方の作業も含め中継や収録がどのように行われ、またどのようなことに気をつけながら撮影をされているのかといったことを知る良い機会になりました。緊張はしていましたが、楽しさの方が勝ち、本番まであっという間でした。直接、工場の方のお話を聞くことも楽しく、全体を通して貴重な経験をさせていただきました。
Youth Labの活動に参加して本当に良かったと思っています。

小川さん)今回の取材を通して、改めて水道の水が飲めたり、おいしい水を簡単に手に入れられることのありがたみを感じました。実際に工場に行って1番印象に残ったのは、官能検査です。私は水道水とボトルの水を当てることが出来なかったので、普段から検査をされてる方々に対して、純粋にすごいなと感じたと同時に、この方達のお陰で安全な水を飲むことが出来るのだなと思いました。
また、10分弱のコーナーにこんなにも時間とたくさんの人の協力を得て、番組が出来ていることを知り、それに関わるという貴重な機会を頂けたこと、とても感謝しています。

  • 佐藤茉那

    熊本放送局アナウンサー

    佐藤茉那

    出身地: 神奈川県
    趣味はショッピング、漫画を読むこと

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