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亡き相方の思いを受け継いで

  • 2023年10月31日

熊本の皆さんの挑戦、それぞれの一歩をご紹介する
「Step~未来への道しるべ~」
今回ご紹介するのは、熊本県内で「ラーメン女王」という名前で活動する、結成から1年ほどの新人お笑いコンビです。コンビを結成したのは、2人が40歳を超えてからのこと。
きっかけは、2人にとって大切な人を失った経験でした。

どうも〜~

熊本市内で行われたお笑いライブに、最年長コンビとして出演した「ラーメン女王」の2人。
オリジナルのネタを披露しました。

なおみさん

昔むかし、おとぎ話ってあったの覚えてる?

パプリーさん

おとぎ話、ありましたね。いろいろね。

なおみさん

それじゃあ 黙読するね

パプリーさん

音読しろよ!黙読したら聞こえないでしょうよ。

なおみさん

昔むかし ある所に、麻生太郎という…

パプリーさん

政治家だろ!浦島太郎だろ!

46歳のなおみさんがボケ。そして、40歳のパプリーさんがツッコミを担当します。

パプリーさんの恩人でもあった元相方

2022年9月にコンビを結成したばかりの「ラーメン女王」
実は、ツッコミのパプリーさんには、以前 別の相方がいました。
それが、星野 竜馬(ほしの・りょうま)さん。芸歴20年のベテランでした。

星野 竜馬さん(右)

若い頃、芸人への夢をあきらめた経験を持つ パプリーさんの存在を知り、
「コンビを組もう」と声をかけてくれました。お笑いのイロハを教えてくれた恩人でした。
そして、そんな2人のマネージャーをしていたのが、なおみさんでした。

2020年結成の「熊本ラーメン王」
企画やネタ作りをリードしたのは、竜馬さん。
コロナ禍で配信し続けた動画で、ファンを増やしていきました。

そして、コンビ結成から2年。ついに初めての単独ライブを開催。
およそ200人のお客さんが訪れました。

その 一週間後・・・

竜馬さんが、脳梗塞で 突然亡くなったのです。

パプリーさん

本当に突然です。
昼間連絡がありまして、病院に駆けつけたら、もうその時点で 目を覚ますことはなかったので。

なおみさん

竜馬さんは すごく大きな方で、人の悪口を絶対に言わなくて、みんなに優しくて、
人生の中で こんな人はいないっていうぐらいの人でした。
すごい大きな人でした。

パプリーさん

そうですね、ただ貸した2万が まだ返ってきてないですね(笑)
師匠でもあり、相方でもあり、純粋に好きだったんでね、竜馬さんのことが。
人として。

3人で、大きく成長していこうという矢先に起きた悲劇。
恩人を失い、悲しみに沈むパプリーさんを見て、なおみさんは胸を痛めたと言います。

なおみさん

パプリーさんは いつもすごく明るい人なんですけど、亡くなってから1週間は、
本当に別人のような。もう魂が、パプリーさんの方が抜けているんじゃないかっていうぐらいの落ち込み方でしたね。

この時、芸人をやめることを考えていたというパプリーさん。
なおみさんは、ひとつの提案をしました。

「竜馬さんと作ってきたお笑いを絶やさないために、私とコンビを組まないか」

パプリーさん

ものすごくうれしかったです。「一緒にやろう」って。
竜馬さんのためにも、クヨクヨしている姿を見せられないなって思ったので。
なおみさんに「やってみるか!」って感じでやりましたね。
竜馬さんが亡くなって半月くらい後かな。


とはいえ、芸人としての経験は全くない なおみさん。
パプリーさんの指導で、一から学んでいきました。

簡単ではない お笑いの道。時には、いらだちをぶつけ合うことも。

パプリーさん

とりあえず頑張って覚えて なおちゃん。

なおみさん

パプリーはたい、すぐ覚えられるかもしれんけどたい。
私すぐ覚えられんけんたい。

パプリーさん

いやわかるよ。それはわかるけど、覚えられんじゃなくて、覚える。
覚えようって頭に入れんと練習もできんし。

そして、結成から1年。
今ではお笑いライブやイベントなど、月に4~5回は舞台に立てるようになりました。

なおみさん

私たちの持ち味を、みなさんに好きになってもらえたら すごくうれしいので、
その挑戦ができることに感謝ですね。

亡き相方の 思いを受け継いで

2人はコンビとしての活動のかたわら、 「熊本のお笑いを盛り上げたい」という
竜馬さんの遺志を引き継ぐ、ある取り組みをしています。
 

\ コバベヤ ライブ〜!!/

2人で経営している熊本市内のバーで、若手芸人のための お笑いライブを開催しているのです。
竜馬さんは生前、後輩の芸人の育成に力を注いでいました。

竜馬さんに導かれ、お笑い芸人となる夢を叶えたパプリーさん。
今は、自らが竜馬さんの役割を担えればと考えています。

悲しみを抱えながらも、40代の新人コンビとして挑戦する2人。
大切な人が伝えてくれたお笑いを、少しずつ広げていきたいと考えています。

パプリーさん

まずは近くにいる、接していただける人に、ちょっとでも笑いを与えられたらなっていう。そこに至るまでもっと自分たちは経験が必要だなとか。
お笑いの練習が必要だなとか。まだまだ底のレベル。

なおみさん

私たちのお笑いで、つらいことがあっても 吹っ飛ばすくらいのお笑いを、
これから作っていけたらなっていう目標はあります。

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