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ことば塾「苦肉の策」佐藤アナ

本来の意味、知っていましたか?
  • 2023年05月17日

今回のテーマ「苦肉の策」

普段、「苦し紛れに考え出した案」という意味で使われることがほとんどですよね。
でもこれ、実は本来の意味ではありません。

「苦肉の策」本来の意味は?

「相手を欺くために自分や味方を苦しめること」という意味は、古くからの戦術のひとつ「苦肉(の)計」に由来しているとか。

例えば、 小説「三国志演義」によると、 3世紀、中国で行われた「赤壁の戦い」でこの「苦肉の計」が使われたとされています。圧倒的な兵力を誇る曹操軍vs劉備と孫権の連合軍の戦いです。

この連合軍内で、周瑜と黄蓋という2人の人物が、些細なことで諍いを起こします。 周瑜は黄蓋をむち打ちの刑とし、痛めつけました。

むちで重傷を負った黄蓋は、命からがら連合軍を抜け出し、曹操軍に投降します。
 曹操軍は怪我を負った黄蓋の投降を受け入れましたが…。

実はこれは、曹操軍に入り込むために2人が考えた策略でした。 黄蓋は、曹操軍の軍艦の内側から火を放ち、結果的に曹操軍を滅ぼすことに成功しました。

このように、自分の体を傷つけて相手を油断させて欺くはかりごとを「苦肉の計」と言って、戦術の一つとされてきました。

この「苦肉の計」は、日本では、はかりごとという意味を持つ「策」という漢字が使われて、 「苦肉の策」と言われるようになったとされています。
江戸時代や大正時代の小説などでは、この本来の意味での使い方が見られましたが、 「苦」という文字が入っているため、 時代とともに「苦し紛れに考え出した案」という使い方が一般的になったと言われています。
 

このコーナーではこれからもことばに関する疑問や質問をお待ちしています。
NHKのHPやFAX(096-311-5376)などでお寄せください。

  • 佐藤茉那

    熊本放送局アナウンサー

    佐藤茉那

    出身地: 神奈川県
    趣味はショッピング、漫画を読むこと

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