ことば塾 「〇回目」「〇度目」法性アナ
実は微妙なニュアンスの差が!
- 2023年05月17日
今回のテーマ「〇回目」と「〇度目」
例えば… 学級閉鎖の回数の数え方についてはどうでしょうか?
もちろんどちらも間違いではありませんが、微妙な違いがあるそうです。 その違いについては後ほど説明します。
幅広く使えるのは「回」
「回」は「第3回」「全3回」のように「第」「全」を前に付けて使うことができます。 「度」は「第3度」「全3度」のようには使いません。 また、会議など定期的な行為を数える場合や、前につく数字が大きい場合は「回」がよく使われます。
「度」には「感情」が加わる
「度」は、次のような場面でよく使われます。
「期待されない」「感情の動き」、これを文で見ていくと・・・
「不合格になったのは、2度目です」。 文脈から考えると「3度目の不合格は避けたい」という感情のニュアンスが加わります。 「あの人に3度会えた」では「なかなか会えない人に会えた」というニュアンスが加わった表現だといえます。
ここで冒頭で紹介した学級閉鎖に戻ります。
「2回目の学級閉鎖」は、回数を、いわば客観的に数える表現ですが、「2度目」は「今回の学級閉鎖で最後になってほしい」というニュアンスが加わった表現と言えます。
ほかにも「度」では、こんな表現が。
この「度」に含まれるニュアンス、皆さんはもうお分かりですよね?
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