答申第85号

　視聴者から、「国会対策部門に関して、部署名、人数、人件費、具体的な活動記録（平成１９年度）、面会した国会議員の記録」について開示の求めがあったのに対し、ＮＨＫは、「国会対応の窓口」はあるが、「国会対策」という部署はなく、文書は存在しないとして不開示とした。これに対しこの視聴者から、「ＢＰＯ（放送倫理・番組向上機構）の意見書に「国会対策部門」と書かれているためそういった表現を使った。言葉遊びとも取れるようなことは慎んでいただきたい。」として再検討の求めがあった。

　開示の対象となる文書は、再検討の求めの趣旨をふまえて、国会対応の窓口部門に係る文書と解し、国会との窓口業務を担当している部署である総合企画室〔経営計画〕（平成２１年１１月１日付で経営企画局に名称変更）の業務概要およびその人数を記した文書を開示することとする。
　ＮＨＫでは人件費を部署ごとに区分した資料を作成していないので、総合企画室〔経営計画〕の人件費を記した文書は存在しない。また、総合企画室〔経営計画〕では「具体的な活動記録」や「面会した国会議員の記録」は作成しておらず、文書は存在しない。

　開示の求めの対象となる文書は、国会対応の窓口となる業務を担当している総合企画室〔経営計画〕に関る文書と解せられる。したがって、総合企画室〔経営計画〕の部署名、人数を記した文書を開示すべきである。
　「人件費」、「具体的な活動記録」および「面会した国会議員の記録」は、該当する文書が存在しないと認められる。したがって、これらの文書を存在しないとして不開示としたＮＨＫの取り扱いは妥当である。