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答申第5号 |
平成14年7月25日 |
NHK情報公開審議委員会の諮問第6号に対する意見 |
1. |
再検討の求めに係る経緯 |
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各都道府県別の完納契約率および完納契約率の算式についての開示の求めに対し、NHKは、該当する文書が存在しないため不開示とした。この判断に対し、開示の求めを行った視聴者から再検討の求めが出された。 |
2. |
不開示としたNHKの見解の要旨 |
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NHKの営業活動では、全国単位の世帯契約率、事業所契約率の向上が、受信料の公平負担を一層徹底していくための活動指標となっており、それらを推計するために全国レベルの実態調査が行われている。都道府県別の完納契約率等を推計するための実態調査は、信頼性や精度の高い数値を得るために、より膨大なサンプル数が必要になるなど、調査に莫大な経費、時間、労力を要し、費用対効果の点からメリットが少なく、実施していない。このため、各都道府県別の完納契約率および完納契約率の算式を記した文書を保有していない。
なお、開示の求めを行った視聴者が指摘している「年度初頭に目標の算式として具体的に示されており」としているものは、大津放送局が地域スタッフの取次目標数の設定に際して、便宜的・暫定的に使用している「完納世帯契約率」を指しているものと思われるが、これは正確な意味での「完納契約率」とは異なるものである
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3. |
審議委員会の判断 |
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NHKが文書不存在を理由に不開示としたことは、妥当である。
都道府県別の完納契約率の算出には、有料契約の対象となるテレビ所有世帯数、事業所のテレビ設置台数が必要だが、それらを推計するための都道府県別の実態調査は、経費や時間等がかかるため実施されていない。このことは、特に不合理なものとは考えられない。
よって、NHKとして、当該契約率の算出に必要なデータを保有しておらず、各都道府県別の完納契約率および完納契約率の算式を記した文書を保有していないと認められる。
なお、営業活動の推進に当たって、各放送局が地域実態に応じた各種指標を作成、使用しているが、それらの指標については、今後、より正確な説明と慎重な使用が望まれる。 |
4. |
審議の経過 |
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平成14年 |
2月 8日 |
第6号諮問 |
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4月11日 |
(第10回審議委員会) |
審議 |
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5月 9日 |
(第11回審議委員会) |
審議 |
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6月13日 |
(第12回審議委員会) |
審議 |
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7月11日 |
(第13回審議委員会) |
審議 |
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7月25日 |
(第14回審議委員会) |
審議・答申 |
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