【2月22日(日)放送】ニシン待つ浜 〜北海道 石狩市〜

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古くからニシン漁で栄えた、北海道石狩市厚田。
江戸時代にニシン漁は始まり、村はヤン衆と呼ばれる出稼ぎ労働者でにぎわいました。一時は、ほとんど取れなくなりましたが、近年ニシンが少しずつ戻り始め、浜にはかつての繁栄をしのばせる情景が広がります。「あい風」という冷たい北風が吹くなか、一家でニシン漁を営む漁師。ニシンを移動販売車で行商する男性や新たに漁を始めた若者など、厚田の浜に生きる人々の思いを訪ねます。

地図
アクセス

<バス>
札幌から
中央バス札厚線「札幌ターミナル」→「厚田支所」下車(約90分)

<車>
新千歳空港から
道央自動車道 千歳I.C.→伏古I.C.
→国道274号線→道道112号線→国道337号線
→道道508号線→国道231号線→石狩市厚田(約1時間40分)

再放送予定

2月23日(月) 午前11:05
2月28日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

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季節風の影響で大荒れの日が続く1月、厚田の港をにぎわせるのはニシン漁。全国有数の水揚げを誇り、1月から3月にかけて漁が行われます。厚田のニシン漁の歴史は古く、明治以降ニシン漁の拠点として栄えました。最盛期には3000人もの出稼ぎ漁師が働くほどでしたが、昭和30年以降、ニシンの群れはほとんど姿を消します。漁師の多くは厚田を離れ、残った者も冬場は出稼ぎに出ることを余儀なくされました。近年、稚魚の放流が行われる中、少しずつニシンが浜に帰ってくるようになってきました。

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1月の平均気温は、氷点下4度。漁師たちは、しけの合間のなぎの日を狙って厳寒の海に出ます。厚田のニシンは石狩湾の沿岸で生まれ、湾内を回遊しながら成長し、1月から3月に産卵のために浜に帰ってきます。漁師たちは、刺し網でそのニシンをからめとるのです。ニシンは網にかかったままの状態で水揚げされ、家族や「出面さん」と呼ばれる地元の人たちが、網から外していきます。多いときには1日に4回も沖に出るニシン漁。網は次の漁に使うため、作業は時間とのたたかいです。

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朝、港にやってきたのは移動販売車。1年を通して様々な魚が水揚げされる厚田の港で旬の魚を仕入れ、スーパーや魚屋が近くにないお年寄りの多い集落をまわります。この季節、移動販売車が届けてくれる新鮮なニシンを、集落のお年寄りたちは心待ちにしています。移動販売車は山の集落にもニシンを届けます。かつて浜の魚をかついだ女性たちが、行商に通った場所です。厚田の繁栄の象徴でもあるニシンは、人々に懐かしい気持ちを呼び起こさせます。

  • トドの群れ
  • ニシン
  • ニシンの煮つけ
  • 漁港
  • 港
  • 吹雪
  • 石狩市厚田
  • 灯台
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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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