【3月23日(日)放送】石切り 心意気が響いて 〜岡山県 笠岡市北木島〜

NHKオンデマンド
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瀬戸内に浮かぶ岡山県の北木島(きたぎしま)は、島全体が花崗(かこう)岩でできている石の島。古くから良質な御影石がとれる石の産地として知られています。島の石は大坂城の石垣や日本銀行本店など歴史を語る建造物に積み上げられてきました。
100年以上掘り続けられる石切り場に息づく職人の技。歌い継がれる伝統の石切り唄。石の加工を担う親子の物語。暮らしに息づく石の風景も交え、島の誇りである石とともに暮らす人たちを訪ねる旅です。

地図
アクセス

<電車>

東京から:
JR山陽新幹線「岡山」駅→山陽本線「笠岡」駅で下車(約5時間)
笠岡駅から徒歩10分の住吉港から船 1日8便

<車>

東京から:
山陽自動車道「笠岡」IC → 笠岡伏越港(約8時間)
伏越港からフェリー 1日10便

再放送予定

3月27日(木) 午前11:05
3月29日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

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北木島は江戸時代から続く御影石の産地。最盛期には島に127の採石場がありました。
採石会社の3代目、鶴田英輔さんの採石場は、100年以上の年月をかけて、海面下70メートルにまで掘り進められています。削岩機などの機械が導入されたいまも、採石場での仕上げの作業は職人たちの力仕事。石の割れやすい線「石目」に沿って、「矢」といわれるクサビを打ち込み、大きな金づちで叩(たた)いて石を割ります。
職人たちの間では、機械化される以前、作業をしながら歌われてきた「石切り唄」が今も歌い継がれています。

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島には石を加工する石材店が24軒あります。石の質が硬くねばりがあるため加工しやすいといわれる北木石。墓石や建築材として全国に送られます。
加工職人の若手、米田雄樹さんは8年前に島に戻り、父の龍治さんから墓石の加工技術を修行しています。石の加工はカッターから伝わる振動や音の高低を頼りに複雑な立体や曲線を切り出す繊細な作業。父から子へ加工の技術が受け継がれています。

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島の暮らしには石が息づいています。民家の石垣やお寺へと続く石の階段、そして、大漁や採石の仕事の安全祈願をする神社の鳥居。すべて島の石が使われています。
北木島の多くの家庭で受け継がれているのが餅をつくための石臼。石の加工職人米田さんの家には100年前から伝わる石臼がありました。お正月やお祭り、人々が集う祝い事には、石臼を使って餅をつくのが島の習わしです。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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