重いぼたん雪が降る冬の金沢。
町には加賀藩の時代から続く「お茶」の文化が根づいています。町の至る所で開かれる「茶会」。
300年以上の技を受け継ぎ、茶道具の釜を作る職人もいます。そして家庭で広く愛されている「棒いり茶」は、煎茶に利用しない茎をいかし、ほうじた身近な味です。創業154年の老舗の茶店では、父と娘が自家ばい煎で棒いり茶の極みを目指します。暮らしの傍らには茶がある、金沢の冬を訪ねます。
<飛行機>
羽田空港→小松空港(約1時間)→
小松空港からバス→「金沢駅」(約40分)
<電車>
東京〜新潟方面:
上越新幹線「東京駅」→「越後湯沢駅」(約1時間10分)→
特急とき・はくたか「越後湯沢駅」→「金沢駅」(約2時間45分)
東京〜名古屋方面:
東海道新幹線「東京駅」→「米原駅」(約2時間45分)→
特急ひかり・しらさぎ「米原駅」→「金沢駅」 (約1時間50分)
大阪方面:
特急サンダーバード「大阪駅」→「金沢駅」(約2時間40分)
<車>
東京:練馬IC→金沢森本IC(約6時間30分)大阪:吹田IC→金沢西IC(約4時間)
再放送予定
3月20日(木) 午前11:05
3月22日(土) 午前 5:15
加賀藩主、前田家が別荘の庭園として作った「兼六園(けんろくえん)」。北陸の重たい雪から松を守るため、春まで縄で枝を補強する「雪吊り」の風景が楽しめます。雪の少ない今年は、うっすらとした雪化粧の趣です。兼六園の一角にある「時雨亭」では、訪れた人が、落ち着いた庭園を眺めながら、抹茶と和菓子でゆったりとした時間を過ごします。
街中で頻繁に開かれる「茶会」。「亭主」がお茶や和菓子、季節に合わせた道具を取りそろえ客をもてなします。江戸時代初期に開かれた「月心寺」の茶室。加賀藩にお茶の文化を広めた茶人、裏千家4代仙叟宗室(せんそうそうしつ)を偲んで、お茶の先生や茶道具店の店主など300人が、月命日の23日に集まります。茶席で耳をすませると、お茶をたてる茶せんの音や、釜のお湯が沸く音「松風」が心地よく聞こえてきます。
金沢の茶の湯は、加賀藩御用達の職人たちにも支えられてきました。その1人が、350年以上の歴史を継ぐ釜師、14代宮ア寒雉(みやざきかんち)さんです。歴代の宮ア寒雉は、仙叟宗室の教えを元に、一ひねり加えた作品を生み出してきました。おむすびの形をした「焼飯釜」。海水を煮て、塩を作った小屋「塩屋」の風景をイメージした「塩屋釜」。客をもてなす粋な心を14代目も受け継ぎ、日々制作にあたります。
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