【6月16日(日)放送】絞り染め 心模様 愛知県 名古屋市 有松

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名古屋市郊外の有松地区。
東海道の茶屋集落の面影を残す町では、400年の伝統がある「絞り染め」という染色の技が息づいています。作るのは色とりどり、そして個性的な柄を持つ浴衣です。生地を糸でくくるなど「絞る」技法はさまざま。主に地域の女性たちがそれぞれ独自の技を受け継いできました。専門の問屋は生地を手に、地域の女性たちを回ります。町には絞り染めの先人たちをまつる寺や祭りもあります。初夏、染めに込めた思いに触れる旅です。

地図
再放送日時

再放送予定

6月20日(木) 午前11:05
6月22日(土) 午前 5:15

アクセス

<電車>
名古屋駅から:名古屋鉄道名古屋本線「有松駅」下車(準急で約20分)

<車>
名古屋第二環状自動車道「有松IC」→「有松駅」(約5分)

旅の見どころ

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有松絞りは400年続く、職人の技が生み出してきました。独特の凹凸と色のにじみは、下絵に沿って無地の木綿や絹を糸で縫ったりくくったりして、絞り子と呼ばれる職人が施し、その後染色します。町にある浴衣メーカーは、自ら柄をデザインし、愛知県内にいる100人の絞り子さんたちに内職として仕事を依頼しています。地元の染師に染色を頼み、糸をほどくのも地域に暮らす糸抜き職人たちです。海外産の絞りに押される中、職人ひとりひとりの腕を知ってもらおうと、出荷する生地には職人の名前をしるし送り出しています。

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通りの西に位置するのは「祇園寺」。およそ250年前に建立され町の人たちの心のよりどころとなってきました。寺の中にある三十三の観音は、絞り染めの職人や問屋が、町の発展を願い寄進したものです。寺では毎年3月に「絞り供養」を行い、絞り染めの功労者たちを慰霊しています。 寺の中にある有松幼稚園では、毎年園児たちが地元の職人たちに教わりながら絞り染めのTシャツを制作しています。子どもたちが思い思いに絞ったTシャツは世界にひとつだけの模様です。

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毎年、6月はじめの週末に開かれる「有松絞りまつり」。通りには色鮮やかな有松絞りがずらりと並び、普段は閉められている店の格子も開かれます。まつりの2日間は毎年10万人近くの人が集まり、東海道を行き交う人々に絞りを売った江戸時代の姿が重なります。今年のまつりでは若手職人やデザイナーたちによるファッションショーも開かれました。伝統の技の新たな可能性に挑戦する姿も感じることができます。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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