【2月3日(日)放送】早春 花の便り 千葉県 鋸南町

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ノコギリの歯を立てたような姿から鋸山(のこぎりやま)と呼ばれる山の南に開けた鋸南(きょなん)町は、冬でも肌着1枚いらないといわれる温暖な気候に恵まれ、花の栽培がさかんです。
冬、山の斜面を彩るのは水仙の白。そして食用の菜の花の畑が収穫を終えて黄色く染まると、町に春が近づきます。それぞれの“花”と向き合う暮らしを訪ね、ひと足早い春を感じる旅です。

アクセス

<電車>
東京駅から
JR京葉線・内房線「特急さざなみ」(館山行き)
「保田駅」、もしくは「安房勝山駅」下車(約1時間30分)
千葉駅から
JR内房線(館山行き、安房鴨川行き)
「保田駅」、もしくは「安房勝山駅」下車(約1時間30分)

<車>
東京、千葉方面から
京葉道路→館山自動車道→富津館山道路「鋸南保田IC」→鋸南(約1時間20分)
横浜、川崎方面から
東京湾アクアライン→木更津JCT→館山自動車道→富津館山道路「鋸南保田IC」→鋸南町(川崎から約45分)

再放送予定

2月9日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

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房総丘陵が海の近くにまでせまる土地で、この季節、山の斜面を真っ白に彩るのが日本水仙です。毎年12月から2月にかけて香り高い小さな花を咲かせます。温暖な気候の鋸南町一帯は江戸時代から水仙の自生地として知られ、大正時代以降、花卉(かき)栽培が本格化しました。町で水仙を栽培する農家はおよそ200戸。人々は代々受け継いだ山に球根を植え、長い年月をかけて水仙の山へと変えてきました。新春を飾る切り花として出荷され、山間の集落の暮らしを支えています。

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温暖な南房総は、蜜蜂(みつばち)の越冬地としても知られています。鋸南町周辺の山々には、この時期、蜜蜂の巣箱が点在しています。東北地方で養蜂業を営む人々が、雪が積もり始める12月に巣箱を運び込み、北国に花が咲く4月末まで越冬させているのです。蜂たちは、冬も花の絶えることのない土地で花粉を集めて子育てをし、春に故郷に戻ったとき、すぐに働ける力を蓄えます。

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食用の菜の花、ナバナ。花が咲く前のつぼみを出荷しておひたしやあえものなどとして食卓に春を届けます。戦後コメの裏作として広がり、鋸南町は全国一の生産量を誇る千葉県のなかでも主要な産地になっています。1度収穫した後も何度も花芽を伸ばすナバナのたくましさに農家の人たちも元気をもらっています。暮らしを支える畑は収穫を終えると黄色い花畑に変わり、町の人たちに早い春が近づいてきたことをしらせます。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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