【11月11日(日)放送】山抱かれ 心満たす 石川県 白山

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日本三名山の一つ、石川県白山。
晩秋、鮮やかな紅葉の一方で頂は雪に覆われ始め、秀麗な姿を見せます。麓(ふもと)の集落は、農業には不向きな土地だが、人々は山の恵みを享受して生きてきました。「出作り小屋」と呼ばれる小屋を山あいに建て、焼き畑農業やナメコ栽培を営む夫婦。“くず繭”と呼ばれた繭を丁寧に解きほぐして糸を紡ぎ、800年の歴史を持つ絹織物「牛首紬(つむぎ)」を生み出す職人。絶景とともに、白山の恵みに感謝し暮らす人々に出会う旅です。

アクセス

<電車>
東京駅から:
上越新幹線「越後湯沢駅」(75分)→特急はくたか「金沢駅」(155分)→北鉄バス「白峰バス停」(105分)

東海道新幹線「米原駅」(135分)→特急しらさぎ「金沢駅」
(115分)→北鉄バス「白峰バス停」(105分)

<車>
東京方面から:
練馬IC→関越・上信越・北陸自動車道(約7時間)
→白山IC(1時間30分)→白山市白峰

再放送予定

11月15日(木) 午前11:05
11月17日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

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白山は、標高2702メートルの山で、石川県と岐阜県の境にそびえます。冬の時期、日本海から吹きつける湿った風が、大量の雪をもたらし、山頂付近では7メートルを越す積雪量があります。雪は大地にしみこんだ後、豊富な伏流水となって再び流れ出し、麓での稲作や酒づくりに使われてきました。山の中腹には、ブナやダケカンバなど、落葉樹の原生林が広がり、10月以降、紅葉を求めて多くの観光客も訪れます。

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白山の周辺では、春先から雪が降るまでの時期、人々が麓の村から山奥に移り住む、「出作り」という生活が盛んでした。人々が暮らした「出作り小屋」には、二階や屋根裏などに養蚕のための部屋が作られていました。しかし、養蚕の衰退とともに「出作り」は衰退し、現在は小屋のほとんどが失われました。「出作り」を行う農家たちは山の斜面に焼き畑を作り、そこでアワ、ヒエ、大根を育てて自給自足の生活を送りました。

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牛首紬(つむぎ)は、800年前から始まったとされる、白山の麓に伝わる絹織物です。出作りで生産される繭のうち、不良品である「玉繭」を使い、自分たちの着物を織った事が始まりとされます。「玉繭」は中に二匹の蚕がいるため、複雑に絡み合った糸を解きほぐして一本の糸にするのが難しく、熟練の技を必要とします。牛首紬はまた、「釘(くぎ)抜き紬」という別名を持つほど生地が丈夫で、何度も染め替えが出来、長く使えるという長所があります。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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