シリーズ山の歌。今回は中国地方の最高峰、標高1729メートルの鳥取県・大山。
豊富な伏流水が田畑を潤し、人々の信仰を集めてきました。
大山の森から生きる力をもらい、ガイドを目指すようになった女性。
登山者が石や苗木をふもとから運び上げ、山頂の環境を守ろうという「一木一石運動」。
大山に抱かれ暮らす人々に出会います。
米子鬼太郎空港→JR境線「米子駅」(約20分)
→日本交通株式会社「大山寺」で下車(約50分)
<車>
米子市→県道24号→「大山寺の登山口」まで(約30分)
再放送予定
9月20日(木) 午前11:05
9月22日(土) 午前 5:15
大山は、見上げる方角によって、さまざまな姿を見せる山として知られています。
米子方面から見えるその端正な姿は、「伯耆富士」(ほうきふじ)と称されています。
大山は「神宿る山」とも言われ、昔から信仰の対象でした。
ふもとの田を潤すのは、山すそからわきだした伏流水、一年中枯れることがありません。山への信仰と、山が与えてくれる恵み、地域の人々は大山に敬意を込めて「大山さん」と呼びます。
登山道を登り始めると、5合目付近までブナの林が続きます。
大山の広大なブナ林、西日本最大の面積を誇っています。ブナの木漏れ日と、木々の間を通り抜ける風が、登山で汗ばむ体に心地よく感じます。6合目を過ぎると低木帯に入り見晴らしもよくなってきます。登りもきつくなってきますが、それも8合目までの辛抱。8合目からは緩やかな木道を歩き、頂上まではあと少しです。
頂上からは、すぐ近くに日本海が見え、360度の景色を楽しむことができます。 この頂上、かつては草木の生えていない荒涼とした場所でした。 大山に通じる道路が開通したことで、昭和40年ごろから登山客が増加。頂上の高山植物は踏まれて失われてしまったのです。そこで地元の人々が始めたのが、「一木一石運動」でした。石や木の苗をふもとから運び上げ、頂上の土地を整備し緑を復活させようという運動です。人々の地道な活動が実り、緑豊かな頂上が再生されつつあります。
※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。