4月29日(日) 放送 春めぐる道 〜和歌山県 熊野古道〜

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険しい山々が折り重なる紀伊山地。
その奥深くにある、和歌山県熊野は、神が宿る聖地とされてきた。
その山中を通る細い道が「熊野古道」。古くから、人々が歩いてきた巡礼の道だ。
古道がつらぬく山里は、旅人を支える心を今も受け継いでいる。
温かく迎え、優しく送り出す地元の人々。
道中で倒れた旅人を弔ってきた祠(ほこら)を守り継ぐふもとの人たち。
山深く静寂の中、人々が踏みしめる熊野古道に思いを寄せる人たちに出会う旅。

アクセス

<飛行機>
南紀白浜空港から 明光バス(40分)→「滝尻」下車

<電車>
JR紀勢本線「紀伊田辺駅」から
龍神バス、明光バス(40分)→「滝尻」下車

<車>
阪和自動車道田辺I.C→国道42号線(15分)→国道311号線(25分)

再放送予定

5月 5日(土) 午前 5:15

旅の見どころ

熊野古道沿いには、数多くの桜の名所があります。近露(ちかつゆ)に住む野長瀬智子さん(88歳)の自宅の庭に咲く、しだれ桜もその一つです。樹齢280年、江戸時代に植えられた桜を、先祖代々守り続けてきました。古道を行く人々もその美しさに思わず足を止める人気の場所です。桜が開花すると、一人暮らしの野長瀬さんは、古道を行く旅人を迎える準備をします。庭は出入り自由になっていて、旅人だけでなく地元の人たちも桜を見に訪れています。

美しい茶畑が広がる伏拝(ふしおがみ)地区。熊野古道沿いでお茶を栽培しながら暮らしている松本俊二さん(64歳)は、道を歩く人に、古道の歴史の説明や、景観の良いところの案内をすることが日課です。熊野川や、果無山脈の山並みが一望できる、高台からの絶景で旅人を癒やします。松本さんの宝物は、案内した旅人から送られてくるお礼の手紙や写真の束。きれいにアルバムにまとめて保管しています。一期一会の出会いが何よりの楽しみです。

伏拝近くの熊野古道に、みのを着た地蔵があります。道休禅門という、行き倒れた旅人を供養したものです。 12年前、近くに住んでいた榎本育弘さんが妻の万千代さんと散歩中に雪の中に立つ地蔵を見て、着せ始めたものです。 去年10月に育弘さんが亡くなってからは、万千代さんがその遺志を継いでいます。万千代さんは、夫との思い出の風景を守り続けます。

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※掲載情報は、放送当時のものです。情報が変わっている場合がありますが、ご了承ください。

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