2016年3月20日放送

再放送
  • 3月26日(土) 午前 5:15
    ※一部地域は別番組
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頂 輝いて
~山梨県 山中湖村~

富士山の麓に広がる山梨県山中湖村は、年間80万人が訪れる観光の村です。オフシーズンの2月、真冬の湖畔に、多くの写真愛好家が集まります。目的は「ダイヤモンド富士」。太陽が頂に沈む富士山の撮影です。亡き妻への思いを胸に通い続ける人、自ら写真の技術を覚え、カメラマンを出迎える民宿の女将、村を盛り上げてくれる写真愛好家たちへ恩返しのイベントを企画する地元の人々。ダイヤモンド富士にわく湖畔の村を訪ねる旅です。

ダイヤモンド富士は、太陽が富士山の山頂に重なる瞬間、まるでダイヤモンドのように輝く現象です。湖面にも映る様子が人気で、この神秘的な現象を撮影するため、朝から写真愛好家の場所取りが始まるほどです。愛知県から来ている加藤知(さとる)さんは、「亡くなった妻に見せたい風景」と、5年前から毎年この時期に訪れています。気象条件によって、毎回違う表情を見せるダイヤモンド富士に魅力を感じています。

湖畔に、ダイヤモンド富士を撮影しに来た写真愛好家が集まる「写真の宿」があります。おかみの長田初代さんは、自らも写真を撮る愛好家のひとり。写真好きをうならせるほどの腕を持ちますが、元は、カメラに触れたこともない、釣り宿のおかみでした。写真を始めたきっかけは、冬場、山中湖が凍らなくなり、釣り客が減ったこと。お客を増やしたいと悩んでいた時に客から言われた「写真愛好家を泊めたいなら、自分も撮らなきゃダメ」のひと言でした。

2月下旬、湖畔の広場では、写真愛好家をもてなすイベントが開催されます。3000本のアイスキャンドルに火をともし、その幻想的な風景を楽しんでもらおうと、地元の人たちが企画しました。観光客が少ない寒い冬場、山中湖に来てくれることへの感謝の気持ちを伝えたいと、11年前、旅館民宿組合が中心となり始めました。ダイヤモンド富士の余韻を、手作りアイスキャンドルの優しい光が包みます。

旅人 国井雅比古から

私が担当する「小さな旅」、今回が最終になりました。奇しくもわが故郷の山、富士山が主人公とは!!ダイヤモンド富士に魅了された人々の姿を描きます。これだけじっくりと何回も富士を見上げたのは初めてです。故郷の山にむかいて言うことは「やはり富士は日本一だ!!」啄木が笑うかな?
10年間ありがとうございました。
「皆さんボンボワヤージュ!!」

山中湖へのアクセス

<電車>
富士急行線「富士吉田」駅から富士急路線バスで25分

<車>
東富士五湖道路「山中湖」ICから5分
東名高速道路「御殿場」ICから30分

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問い合わせ先

「ダイヤモンド富士」「アイスキャンドル」について
山中湖村役場観光課
0555-62-9977

※NHKサイトを離れます