2016年3月6日放送

再放送
  • 3月7日(月) 午前 11:05
  • 3月12日(土) 午前 5:05
    ※一部地域は別番組
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架け橋 夢たたえて
~千葉県 木更津市~

千葉県木更津市から対岸の川崎市まで15分でつなぐ、東京湾横断道路アクアライン。完成から18年、橋のたもとの木更津市に多くの変化をもたらしてきました。首都圏各地と結ぶ高速バスが発着することで、ベッドタウン化が進み、子どもたちが急増。一方、海風や潮の流れが遮られることで天然アサリの獲れる漁場が年々変化し、漁師は手探りで漁を続けています。都会に近く、自然も豊かな木更津で暮らす人たちに出会う旅です。

約1,400ヘクタールの広大なアサリ漁場、盤洲干潟。近隣には100軒以上の漁師が暮らし、江戸時代から天然のアサリが採られてきました。東京湾にありながら、盤洲干潟は砂も海も美しく、木更津でしか見られない白と黒のパンダ色や、青みがかったアサリが育ちます。木更津で五代続く漁師の斉藤隼人さんは、アクアラインが出来てから風や潮の流れが変わり、それに伴い海底の地形やアサリの棲みかも変わってきていると感じています。そのつどアサリの漁場を探し、貴重な資源を守りながら漁を続けています。

木更津港に60隻停泊する、ガット船。東京湾沿岸の埋め立てや、コンクリートの材料に使う“砂”を運ぶ船です。船長の柴田勝さんは42年前、瀬戸内から仕事を求めて木更津へ。浦安のテーマパーク、羽田空港の滑走路、アクアラインの海ほたる、その土台のほとんどを木更津から運びました。“ガット”と呼ばれる砂を掴む大きなクレーンを操縦するのは、息子の洋平さん。父の背中を見て育ち、去年から船長の仕事を任されるようになりました。今後も2020年の東京オリンピックなどで、活躍が期待されます。

アクアラインを通る高速バスが出来たことで、木更津は首都圏への通勤圏内になりました。土地が安い木更津へ多くの子育て世代が移住し、木更津は子どもがあふれる街へ様変わり。自然豊かな里山で、のびのびと子育てができると評判を呼んでいます。都内の会社へバスで通う中務弘基さんは、三人の娘のために木更津に住むことを選びました。しかし、父親同士で協力して里山整備などをするうちに、すっかり木更津になじんでしまい、今は自分も楽しんでいます。都会の近くで、親子でのびのび暮らしています。

旅人 国井雅比古から

こんなに躍動感をもって変化している都市があるのか?木更津市を訪ねた実感である。ここ10年で人口が1万人以上増えた。アクアラインの開通に伴い、都市生活の便利さと豊かな自然を求め移り住む人が増えたためだ。巨大なアウトレットモール、次々と開発された住宅地、児童数の増加に合わせて増改築された小学校などなど。そして、よみがえりつつある東京湾の魚貝類をとる若い漁師の笑顔や、子どもたちへの新しい教育を模索する親たちの真剣な表情にも、躍動する“時代”を感じた。

木更津市へのアクセス

<電車>
JR内房線「木更津」駅下車

<車>
東京湾アクアライン「木更津金田」ICを降り、車で15分

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問い合わせ先

木更津市の観光について
木更津市観光協会
0438-22-7711
盤洲干潟のアサリについて
金田漁業協同組合
0438-41-0511
里山の学童保育について
木更津社会館保育園
0438-22-3659

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