2015年11月1日放送

再放送
  • 11月2日(月) 午前 11:05
  • 11月7日(土) 午前 5:15
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太公望 集う瀬戸で
~山口県 柳井市~

山口県東部の柳井市大畠地区は、知る人ぞ知る“タイ釣りの町”です。激しい渦潮にもまれて育った見事なタイを目当てに、全国から太公望が集まります。彼らが頼りにするのが地元の海を知り尽くした腕利きの釣り船の船頭さん。さらに、町の女性たちがつくる名物料理「鯛寿司(たいずし)」に舌鼓を打ちます。100人を超す釣り人が大物を狙う「タイ釣り大会」も開かれるなど、町が最も活気づく秋。タイの恵みとともに生きる瀬戸の町を訪ねます。

釣り客に大物のタイを釣らせようと腕を振るうのが、釣り船の船頭たち。その数、およそ30人。大畠瀬戸では、潮の流れが刻々と変わるため、長年の経験から、遠くの山々や島影、灯台などを目印にタイの釣れる場所を見極めていきます。実は、船頭の多くが、もともとタイの一本釣りをする漁師でした。天然のタイの価格が下がる中、漁師としての技を生かし、お客さんにタイを釣ってもらうことで、海での暮らしを守ってきました。

タイは、地元の人にとっても身近な魚。町の魚屋さんでは、釣ってきたばかりのタイを船から直接仕入れ、生きたまま販売しています。そんな新鮮なタイで作る、町の名物料理が「鯛(たい)寿司」。大畠で古くから親しまれてきた味を手軽に食べてもらおうと、地元の女性グループが毎日手作りしています。大畠ならではの隠し味が、特産のミカンを使った絞り汁。さわやかな酸味がタイのうまみを引き出す、ふるさとの味です。

年に一度、大畠が大いににぎわう日があります。10月中旬に行われる、タイ釣り大会です。全国各地から100人を超える腕自慢がやってきます。船頭たちにとっても誇りをかけた大会です。制限時間内に、いちばんの大物を釣り上げた人が優勝。どのような釣り場に案内して、どうやってお客さんにタイを釣ってもらうか。船頭たちとお客さんとが一緒になって、3キロ、4キロを超える大物を狙います。

旅人 国井雅比古から

夏場に体調を崩し、関係の方々にご迷惑をおかけしました。
復帰第二作目、本格的な旅に出ました。大好きな釣りに関するロケと聞き、胸躍らせて訪れたのは、大鯛(オオダイ)が釣れるという大畠瀬戸。潮の流れはまるで激流。激しく動く潮に驚きました。この潮にもまれて育ったタイは、体高もあり実に美しい見事な姿です。これを釣らせてくれる船頭たちの、腕はもちろん、キップの良さ、人柄のおおらかさにも魅了されました。いつか仕事ではなく釣りを目的に旅してみたい海でした。

大畠瀬戸へのアクセス

<電車>
JR山陽本線「大畠」駅から徒歩約10分

<車>
山陽自動車道「玖珂」ICから南へ約30分

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問い合わせ先

タイ釣りの遊漁船について
大畠漁業協同組合
0820-45-2321
※大畠瀬戸周辺の遊漁船での釣りは、事前の予約が必要です。
大畠全般(大畠瀬戸、タイ釣り大会など)について
大畠商工会
0820-45-2414
「鯛寿司(たいずし)」について
うずしお母さんの店・加工部
0820-45-3353

※NHKサイトを離れます