2015年9月6日放送

再放送
  • 9月7日(月) 午前 11:05
  • 9月12日(土) 午前 5:15
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山の歌 夏 百年の頂
~長野県 木曽駒ケ岳~

長野県南西部の中央アルプス。その最高峰、標高2,956メートルの木曽駒ヶ岳です。ロープウェイを降りると岩峰に囲まれた「千畳敷カール」が広がります。雪解けとともに高山植物がいっせいに花開き、登山者の目を楽しませてくれます。ここを越え山頂を目指すのは、麓の町の中学2年生。伝統の学校登山です。ふるさとの山の魅力を伝える人たちはみな、学校登山の先輩です。100年以上登り継がれてきたという木曽駒ヶ岳を旅します。

木曽駒ヶ岳を代表する「ヒメウスユキソウ」は、7月から8月にかけて見ることが出来ます。木曽駒ヶ岳の名前をとって、「コマウスユキソウ」とも呼ばれます。アルプスを象徴する花、エーデルワイスの仲間の中で最も小型の種類です。寒さから身を守るために、細かい綿毛で覆われているのが特徴で、かれんな姿が登山客に人気です。白い花弁のような部分は実は葉で、中央の黄色い部分が花です。

今年で100周年を迎える「西駒山荘」の管理人、宮下拓也さんです。西駒山荘は、102年前に11人が亡くなった遭難事故を教訓に、地元の人たちの手で作られました。その思いを受け継ぐことを、宮下さんは誇りにしています。この夏、宮下さんは、息子や親戚の子どもを山に誘い、木曽駒ヶ岳の魅力を伝えました。目玉は、残雪を使ったかき氷。山ならではの楽しみに、子どもたちも大喜びです。“おらが山”として、木曽駒ヶ岳を登り継いでほしいと願っています。

麓の地域で100年以上続く伝統行事が、中学二年生の木曽駒ヶ岳登山です。生徒たちはこの日のために、ありったけの教科書や、重しのペットボトルなどを入れたリュックサックを担いで通学し、体力作りに励んできました。ロープウェイを使わずに麓から登る中学校もあり、山頂まで約10時間登り続けます。楽しく厳しい登山を通じて、木曽駒ヶ岳の魅力に触れた生徒たち。脈々と続く山と人とのつながりが、今年も生まれました。

旅人 山田敦子から

「小さな旅」での5回目の登山にして、ついに3,000メートルに迫る高山に挑戦!といっても、木曽駒ケ岳は2,600メートルの千畳敷カールまでロープウェイで一気に登れます。今回はラクかも、と喜んだのは浅はかでした。登り始めたとたんに心臓はどきどき、ありえないほどの息切れ。「常に高さを意識する」。登山の先輩のアドバイスを思い出しながら一歩一歩登ります。その間にも天気は目まぐるしく変わり、晴れると山全体がぱっと微笑むよう、曇ると冷たく威嚇するよう。間近に見える御嶽山に胸を突かれつつ登り、たどり着いた山頂からは、雲の上に連なる南アルプスの稜線を望みました。美しく、恐ろしく、手ごわい山々の姿でした。

駒ケ岳ロープウェイ乗り場へのアクセス

<電車>
JR中央本線「新宿」駅→「岡谷」駅→JR飯田線に乗り換え→「駒ヶ根」駅(約3時間30分)
路線バス駒ケ岳ロープウェイ線「駒ヶ根駅前」→「ロープウェイしらび平駅」(約45分)

<車>
中央自動車道駒ヶ根IC→菅の台バスセンター(県道75号線約3分)
一般車両進入禁止のため車を駐車して、路線バス駒ケ岳ロープウェイ線「大駐車場」→「ロープウェイしらび平駅」(約45分)

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問い合わせ先

登山や観光について
駒ヶ根観光協会
0265-81-7700
駒ヶ根市 商工観光課
0265-83―2111(代表)
アクセスについて
中央アルプス観光
0265-83-3107
木曽駒ヶ岳の山頂部分は3つの町や村にまたがっています。
それぞれの登山道については下記の問い合わせ先まで。
上松(あげまつ)町観光情報センター
0264-52-1133
木曽町役場 観光交流課
0264-22-4285
宮田(みやだ)村観光協会
0265-85-5864

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