2018年03月11日 (日)

谷陰に陽光注いで ~山梨県 丹波山村~

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東京と山梨の境にある山梨県丹波山村。2000m級の山々から連なる急峻な谷間に広がる集落におよそ570人が暮らします。日照時間の短い冬、太陽が山陰に隠れる集落には、午後になるとまもなく日の光が届かなくなります。日陰を逆手にとったマイタケ作りや、貴重な日だまりを使った郷土料理、陽光を受けやさしく育つ子供たち。谷あいの村で、あたたかく生きる人々に出会う旅です。


今回の放送内容

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丹波山村のいたる所にある、黒い布がかけられたハウス。そこでは、特産のマイタケを栽培しています。風通しのよい日陰を好んで育つマイタケは、まさに丹波山村の「日陰の恵み」。しかし、最近は高齢化のためマイタケ農家が減ってきているといいます。青柳雄大さんは、人口が減って活力を失ったふるさとの様子を知り、都会から村に戻ってきました。そして、高齢のため作業ができなくなったマイタケ農家の畑を借り、先達に教わりながら、マイタケ作りを始めたのです。若い力が、日陰の村に再び活気と明るさをもたらしています。


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冬は一日に数時間しか日が当たらない、丹波山の集落。太陽の光はとても貴重なものです。村で出会った主婦仲間の3人は、たくさんの荷物を持って山の中腹へ出かけていきました。日の当たる斜面に座り、ひなたぼっこをしながら、家事や趣味の手仕事にいそしむのです。自宅では、玄関前の日だまりに「凍みいも」が干されていました。古くからこの地で作られてきた、冬の保存食。粉にして「いもだんご」を作ります。日の光に感謝して暮らす、谷の冬の日々です。


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村で一番日当たりの良い高台に、小学校が建てられています。全校児童はたった10人。幼い頃から村で育った守岡彩音さんにとって、4年生の時に東京から引っ越してきた高木由芽さんは、生まれて初めての同級生でした。大の仲良しの二人ですが、由芽さんは卒業と同時に村を離れることになっています。丹波山村での日々を忘れないでほしい。彩音さんは由芽さんのためにあるプレゼントを用意しました。光に包まれた教室で育まれる、二人のあたたかな友情です。


旅人・山本哲也アナウンサーより

tabayamamoto.jpg「丹波山の日陰は、マイタケが良く育つ本当に役に立つ日陰だ」とはマイタケ栽培の青桝雄大さん。「丹波山に来たら自分が動かないと何もできない。おかげで何にでも積極的に取り組むようになれた」とは、山村留学で東京から来た6年生の高木由芽さんの言葉。この村の底力を感じます。ついお宅に上がりこんでいただいた「わさび味噌」、ごはんのお供はもちろん、酒のあてにも最高の代物。いもだんごは、きめの細かい上品なお菓子みたい。味にも村の力ありです。


丹波山村へのアクセス

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〈電車〉
JR青梅線「奥多摩」駅から西東京バスで約1時間(一日に4~6本)

〈車〉
中央自動車道「八王子」ICから約90分
中央自動車道「上野原」ICから約60分
中央自動車道「勝沼」ICから約60分


 問い合わせ先

▼丹波山村について
 丹波山村観光協会 0428-88-0411

投稿時間:08:24


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