2017年05月14日 (日)

富士の港 あたたかく ~静岡県 清水港~

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静岡県の清水港は、富士山を背景にした美しい港として知られます。1899年に開かれて以来、今も一年で8000隻以上が寄港する国際貿易港です。海外の大型コンテナ船を、命がけで誘導する、ベテランの水先人の熟練の技と誇り。港に停泊する船に向けて、日用品や食料を販売し続ける家族と、外国人の船員たちとの心のふれあい。働く人たちの胃袋を満たす食堂。港を支える人たちと出会う旅です。


今回の放送内容

shimizu1.png入港してくる大型船に乗り込み、着岸へと導くのは、港の状況を熟知した水先人です。かつて外国航路の船長として世界の海を駆け巡っていた中村政一さんは、清水港で水先人を務めて10年。これまで4000隻近くの船の入出港を支えてきました。天候や潮流を見極めながらの責任感のある仕事。船員たちの期待を背に、誇りを持って港の安全を担っています。


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港に停泊している船で商売をする「沖売り」という仕事があります。かつて清水港には、クリーニングや古物商など10軒ほどの多様な沖売りがありましたが、今残るのは1軒だけです。74歳の小原加代子さんは、40年近く、夫婦で外国の船員たちに食料や日用品を売りに通い、外国の船員からは「ママさん」と呼ばれ親しまれています。仕事で船から降りられない船員にとっては、ひとときの癒やしです。


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28年前から続く定食屋です。豊富な魚メニューと大盛りのご飯を目当てに、港や周辺の工場で働く人たちでにぎわいます。店を切り盛りするのは、高橋智子さん。入院中の夫に代わって、店のモットーである「早く、安く、腹いっぱい」を守りながら、体力勝負の港の男たちを支えます。


 旅人・山田敦子アナウンサーより

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今回は清水港に入りこんだ旅でした。船の水先案内を務める人々が実は船長経験者からなるプロ集団であること、港の安全を担うハードで困難な仕事をこなしていること。寄港する船に乗り込んで商売する「沖売り」という仕事があること、70を超えた老夫婦が夜昼なく船員たちに食料品や日用品を届けていること。港近くの食堂は「働く人のために早く安く多く」をモットーに、病気の夫の留守を守って女主人が孤軍奮闘していること。生き物のように24時間鼓動し続ける物流の港。それを支える人々の、初めて知る労働の姿でした。


 清水港へのアクセス

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〈電車〉
JR「清水」駅 または 静岡鉄道「新清水」駅から静岡鉄道バス三保線で「波止場」下車(約10分)

〈車〉
東名高速「清水」ICより臨港道路経由約15分


 問い合わせ先

▼清水港全般について
 静岡県清水港管理局 054-353-2203

 

投稿時間:08:24


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