2016年06月12日 (日)

里山 心豊かに ~栃木県 那珂川町 小砂(こいさご)~

nakagawa-main.jpg栃木県東部にある那珂川町小砂(こいさご)地区。小さな棚田が点在するのどかな里山です。小砂は江戸時代から続く焼物「小砂焼」の産地としても知られ、最も歴史のある窯元では、今年から父のもとで働くようになった息子が、伝統の技を学ぼうといそしんでいます。里山の魅力を知ってもらおうと、農家民泊も広く行われており、都会の若者との交流も続いています。自然豊かな里山に生きる人たちに出会う旅です。


 今回の放送内容

nakagawa1.jpg大小さまざまな形の棚田。大きな機械が入らないところでは今でも手作業が欠かせません。農家の大金新一郎さんは、大きなクワを使って「くろはり」という作業をしていました。田んぼの周りに土を塗り固めてあぜを作る、田植え前の大切な仕事です。大金さんは田んぼを守る傍ら、冬から春にかけて炭焼きしています。無くなりつつある地域の伝統を守りたいと70才を過ぎて始めました。ひとつひとつの手仕事が里山の暮らしを支えています。


nakagawa2.jpg

小砂は江戸時代から続く焼き物の里です。素朴で温かみのある「小砂焼」は、普段使いの器として古くから地元の暮らしを支えてきました。最も歴史のある窯元を守るのは、6代目藤田眞一さん。地元の土を大切に使いながらその伝統をつないできました。そこに今年の春から職人として加わった息子の悠平さん。土づくりの方法から秘伝のうわぐすりの使い方まで、ひとつひとつの技を父から学びます。世代を超えて、里山の伝統が受け継がれていきます。


nakagawa3.jpg小砂では棚田や自然を生かした農業体験が行われています。一般の農家に泊まりながら里山の暮らしを楽しむ農家民泊です。棚田の田植えに野菜の収穫。めったにできない体験に子供たちは大はしゃぎです。小砂の人にとっても、自分たちの何気ない暮らしを満喫してくれる姿は、何よりの喜び。新しい交流が教えてくれるふるさとの魅力です。

 


nakagawa-yamada.jpg旅人・山田敦子アナウンサーより

那須塩原から50分。街を抜け、山を周り、川を渡って車は進みます。遠いな…と思った時、絵に描いたような里山が現れました。田植えを終えたばかりの小さな棚田、蛙の声、畔を縁取るアヤメ、こんもりした森。小砂地区です。唱歌「ふるさと」そのままの風景が目の前に広がっていました。「ここはどこにでもあるようでどこにもないところです」と、農家の藤田さんは胸を張ります。農作業に炭焼き、森の手入れに地元の土で作る陶器。日々丁寧に営まれている暮らしが小砂の景色に奥深い美しさを添えていました。


nakagawa-map.png那珂川町 小砂地区へのアクセス

<電車とバス〉
JR宇都宮線「宇都宮」駅→「氏家」駅(約20分)→東野バス「馬頭役場前」下車(約40分)→タクシー(約15分)

〈車〉
・東北自動車道「矢板」IC→国道4号線→293号線→224号線(約50分)
・北関東自動車道「上三川」IC→国道4号線→293号線→224号線(約1時間20分)
・常磐自動車道「那珂」IC→国道118号線→293号線→224号線(約1時間20分)


問い合わせ先

▼小砂焼や農業体験について
那珂川町観光協会
0287-92-5757

 

投稿時間:08:24


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