にっぽん縦断 こころ旅
正平さん、チャリオ君、スタッフの皆さん、毎回楽しく拝見させていただいております。
私の、「誰かにそっと教えたい、思い出の場所」は、宮城県仙台市太白区にある、「多賀神社」です。
「多賀神社」は、仙台市内にある最古の神社だそうで、こじんまりとした温かみのある神社で、どんど祭(どんど焼き)も有名です。
結婚後、仙台市に移り住み、マンションの近くにあった「多賀神社」には、足しげく通ったものです。買い物の帰り道、仕事帰り、散歩の途中、初詣に、どんと祭と、いつもお参りさせていただきました。
子供を流産した際には、「また授かれますように」。
東日本大震災の後には「平穏な日々が訪れますように」。
子供を授かり「無事に産まれますように」。
出産後は、子供を抱っこして感謝の思いと、平穏な日々を願い。
その後すぐ、主人の転勤で宮城県から引っ越すこととなり、あれからあっという間に10年が過ぎました。
子供が産まれてから、穏やかな時を過ごしてきましたが、昨年6月に思いがけず倒れ、生死を彷徨い、持病が発覚し、一生病気と付き合う人生になってしまいました。
毎日毎日泣きましたが、主人と娘が一生懸命リハビリに付き合ってくれて、後遺症はあるものの、何とか以前の生活が出来るようになりました。二人には本当に感謝の思いでいっぱいです。
仙台には、たぶんもう行くことは叶わないかもしれません。
正平さん、スタッフの皆様、どうかそんな私の代わりに「多賀神社」へ行っていただけないでしょうか。
「多賀神社」の風景を見たら、弱った私の心に、あの頃の懐かしい思い出が蘇り、また新たな気持ちで進めるような気がします。
今回、宮城県を旅されるとのことで、思い切ってお手紙を書いてみました。皆様の道中の安全を、心よりお祈りしております。
栃木県 坂田 祐子
栃木県下野市
坂田祐子さん(48歳)からのお手紙