にっぽん縦断 こころ旅
正平さん チャリオ君 スタッフの皆様
いつも楽しく拝見しています。
私の思い出の場所は西伊豆の土肥にある世界一の花時計とそのそばにある海岸です。
そこは両親と私の3人で行った最後の旅の場所です。
認知症の症状が出てきた母は
感情に起伏があり突然叫び出したりと
大変な時期でした。
母の好きな旅をすれば昔の明るい母に
戻るのではと思い 父と3人で土肥温泉へ行きました。
宿に行く前に寄った土肥の海岸で 海と港に入って来るフェリーを見ている母は 久しぶりに楽しそうに笑っていました。
そして世界一の花時計のそばにある小さな展望台に行き 3人で花時計を見ました。
その時 両親の表情がとても幸せそうだったので 2人の写真を撮りました。
母はそれからしばらくして寝たきりの生活になり
父は「お母ちゃんを施設に入れるのは可哀相だ 俺が世話をする」と言い4年間献身的な介護をしました。
5年前に母は旅立ちました。
あの時花時計のそばで撮った写真は
母の遺影になってしまいました。
親不孝ばかりした私
あの日の母の姿は今思い出しても胸が熱くなります。
正平さん、良かったら あの思い出の場所に
行っていただけますか?
どうぞ よろしくお願いします。
東京都町田市
原 頼子さん(57歳)からのお手紙