にっぽん縦断 こころ旅
我が家の慣習、といっても父が勝手に定めた「小学校卒業記念マラソン」で 私は小学校6年生の夏に、自宅から10km離れた所にある国営木曽三川公園の138タワーまで走らされることになりました。
父は学生時代に陸上競技をやっており、健康志向と相まって市民マラソン等にも出ている所謂、健康オタクです。「健全な精神は健全な肉体に宿る」とばかりに 小学生女子には無謀とも言える10kmマラソンを課してきたのでした。
もちろん私は辛いことが容易に理解できたので、嫌で嫌でたまりませんでしたが、父は一向に構わず日程を決め、何だかうかれている様子さえ見受けられました。
マラソン当日呼吸は苦しく、汗が目に入り、足が棒になり、本当に辛く泣きたい程 疲れたことを今も思い出します。
その道中は決して良い思い出ではありませんが、大変強烈な思い出となっています。
追伸、私が走った3年後、妹も同じ目に遭いました。
愛知県一宮市
田中真衣さん(23歳)からのお手紙