にっぽん縦断 こころ旅
こころに描く行ってみたい場所
正平さん、チャリオくん、スタッフのみなさん
ニャーや山で始まる1週間になると 正平さんで始まる週が来るのが待ち遠しく思っています。
私の心に描く行ってみたい場所は延岡市を流れる大瀬川の鮎簗です。
私には病院と縁の深い子がおります。健常に生んでやることができず、出生から今日まで延岡市内にある県立病院になにかとお世話になっています。
6年前、下の子は重積発作で入院中に状態が悪化し、自発呼吸がなくなりました。病棟からオペ室へ向かうわが子のベッドと共に廊下の先に消えていくドクターと看護師さんが見えなくなった時、傍にいてくれた看護師さんに抱きついてわんわんと声をあげて泣いた夕陽のオレンジ色は今も忘れられません。
呼吸器ユーザーになった子をケアに慣れるまでの半年、状態が悪化して小さな個室に4、5名の医師にベッドが見えないほどの看護師に囲まれたこともありました。
それでも、病棟にいると「大丈夫です」と笑顔でいる私に、師長や看護師さんが気分転換にお散歩やお買い物で外に出ることを勧めてくださいました。
ケアの間や保育士さんの付き添い中の1時間程度ですが、最初は無になるため早足でひらすら歩いていました、目指すは病院近くの大瀬川でした。
夏の終わりに入院して、気づけば季節がどんどんと変わっていました。
変化に気づく余裕が出てくると、病院から川までの路地をくねくね歩き、お地蔵さんや機関車のある公園や皇帝ダリアや枝垂れ梅や小さな花を見つけられるようになり、離れて暮らす上の子への誕生日ケーキを買ってみようかとケーキ屋さんの前を通ってみたり、大瀬橋のそばに鮎釣りをする舟や鮎が川を上る為の細工のような場所を眺めに行くのが楽しみになりました。
川上に鮎簗があるようですがお散歩では到底行けるとは思えず、退院をして、安心して留守番を家族に頼んで鮎簗を見に行ける日が来たら行ってみようと思っていながらも 未だに行くことができていません。
上の子の部活に同行して高速に乗って通過は何度もしていますが、自分のための長時間の外出はもう少し先かもしれません。
今回正平さんが宮崎にいらっしゃるのが、ちょうど鮎簗漁の時期です。
大瀬橋から川上へ向かってみてください。
6年前病院から大瀬橋へ、そのまま鮎簗目指してとことん歩いてみたかった私の代わりに、チャリオ君と一緒にお願いいたします。
ご褒美は、おいしい鮎の塩焼き、ですね!
宮崎県日向市 海野美和 51歳
宮崎県日向市
海野美和さん(51歳)からのお手紙