にっぽん縦断 こころ旅
この場所に立つと祖母の元気な姿を今でも思い出す‥‥
場所は東近江市山上町の近江鉄道バスの山上(やまかみ)バス停です。
景色がいいとかそんなわけでもなく、ごく普通のバス停です。
実は5月7日100歳の祖母が他界しました。
もともと大阪の人で山上に嫁いで80年以上。
私が0歳の時には、祖父が他界してからは10年一緒に母と弟と住んでいました。
しかし10歳の時に祖母の所から現在の同じ県内の野洲(やす)市に移り祖母と会う時は年に1回くらいになりました。
まだ未成年の時は祖母の所に帰ってまた帰る時はいつもバス停まで送ってくれました。バスが着いて誰も乗ってなかったら「貸し切りやね 聰」と言うて 八日市駅行きのバスを見送ってくれました。
最後は私の名前すらわからず、老人ホームに入り他界しましたが。
名付け親がいなくなるなんてと、43の男ですが いまだに気持ちの整理がついてません。孫の私より母や叔父が辛いけど。
今から思えばもっと頻繁に帰ってあげて一緒の時間を過ごしてればと自責の念ばかりです。
正平さんにその何気ないバス停に行ってもらって、そこからの景色を見せてもらえたら幸いです。
昔はバス停の所に雑貨屋兼駄菓子屋があったんですが 今は更地だそうです。
美しい景色とかではないですが、私の頭には鮮明に元気な姿の祖母が残っているので、よければ寄ってください。
滋賀県野洲市 佐藤 聰 43歳
滋賀県野洲市
佐藤 聰さん(43歳)からのお手紙